□【イオン・シエルの毒吐く(独白)】
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【イオン・シエルの毒吐く(独白)w】


 以前から馬鹿だ馬鹿だと思ってましたが、此処迄とはね……。

 現在、目の前に居る馬鹿を眺めながら漏れ出しそうになる嘲笑を必死で堪えていた。

――マルクト前皇帝は良いも悪いも(例えばホド崩落等)全て予言とあれば実行する様な人物だった。

その彼が崩御し現皇帝が即位するとなった時、ディストの幼馴染みだからと僕達は少し期待していた。

しかしやっている事は正反対だが二人は実に良く似た親子だった。

予言と言われれば全て鵜呑みにする父親と予言と聞いた途端全てを否定する息子。

きちんと調査し、対策を練る事ができるだけの余裕を持って流した情報を予言と、正確にはダアトからの情報というだけで全て無視したのだ。

その最たるものが今回問題となってるアクゼリュスだった。

即位直後から再三に渡って警告していたにもかかわらず、街道が塞がれる事態に至るまで放置していた。

そして漸く重い腰を上げたかと思えば『コレ』である。

キムラスカに悪名高い『死霊使い』それもたかが佐官を。

周りが皆反対するにもにもかかわらず、和平の使者に強引に推したのは他でも無い皇帝だった。

それを密偵からの報告で知った時は笑いが止まらなかった。

しかし、まさか此処迄愚かな行動に出るとは夢にも思わなかったわけだが――

 ああ、そういえば。皇帝の私室に無断で入るのが常識となってるんでしたっけ?有り得ない事に。

もう本当にマルクトは終わりですね(黒笑)。

さて、今この場で斬り捨ててしまう事は可能ですが……どうしますかね?

ここは彼等の思惑に乗って差し上げると致しましょうか?

アニスとアイコンタクトを交わし、僕はゆっくりと立ち上がった。


イオン:『では、行きましょうか?アニス』

アニス:『はい。イオン様』


最高の舞台が整う迄…、せいぜい愉快に躍っていて下さいね――― 。





☆この後も続く不敬の数々に、思わずダアト式譜術を放ちそうになる事数回(笑)。

 溜まりに溜まった鬱憤をルークと合流した時、八つ当たり気味にティアにぶつけるのです(笑)。





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