小説 長編
□もう、君しか選べない
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あぁ、驚いてる驚いてる。
俺は円堂君に正体を告げた。
普通は気を失ったまま吸ってしまえば都合がいいのだが、あえて目が覚めてからにした。
彼の反応が見たかったんだ。
「俺をどうするつもりだ…?」
決まってるじゃないか。
君が人間で、俺は吸血鬼で、この部屋でこの状態なんだから。
円堂君ってば頭悪いなぁ…。
まっ!そんな所も可愛いんだけどね!!
「血を、円堂君の血を飲みたいんだよ。」
その瞬間、俺はおもいっきり円堂君の首筋に噛みついた。
「いっ!ヒ、ヒロト痛いっ!」
それは、まぁ。針が2本刺さっているようなものだからね。
「大丈夫、良くなってくるから。」
「あぁぁ!!いたいよぉ!痛いってばぁ!!ヒロトぉ!」
「大丈夫、大丈夫。」
確かに俺も2日は飲んでなかったから、少々荒いかもしれないが、でもそれが後に快感に変わるはずだ。
ほら、だんだん頬が染まってきている。
「くっ!あぁあぁ…ヒロトぉ、なっ、んか…あっ、変、んぅ……」
「大丈夫、もう少しだから。」
「え?な、にヒロっんぁ!?………うぅ、あぁぁんぅ…ヒロトぉ、…あっ!ひぁぁあぁああ!?」
こうして俺の2日分の食事は終わった。
………それにしても、円堂君はなんて美味しいんだろう!
今までのどの子より、比べ物にならない位に美味しい!
最高だよ円堂君!!
こうして俺は円堂君の虜になったんだ。
後編end