お題
□言葉一つで、この距離感
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※風円になります。
俺は言った。ハッキリと、あの円堂に。
｢好きだ、付き合ってくれ。｣
と、
案の定避けられる始末だ。言わない方が良かったのだろうか。
幼なじみのままの方が良かったのだろうか？
いや、でも幼なじみの時の、あのじれったい距離感には体が疼く。
早く、早く円堂に触れたいと。
だが、一瞬で、その言葉を伝えた瞬間に完成しかけていた積み木は崩れた。
また積み立てるのは時間がかかる。
｢……嫌だなぁ…このままは…｣
俺には限界が迫っていた。
元々そんなに待てるタイプではない。
返事を聞きたい。嫌でも、Noでも。
ただ、答えが聞きたい。
｢円堂!!｣
そう呼ぶとアイツはビクリと体を震わせ、走り逃げ去ろうとしていたが、元陸上部の俺には叶うはずもなかった。
｢お、おぅ風丸…。いや、最近みかけないなぁ、って
｢何が『おぅ風丸』だ。お前が避けていたんだろう!?
おっ、俺はぁ…っおっ前のぉ…ぅう…ッヒク……｣
ああヤバい、涙が止まらない。
あんまりカッコ悪いトコ見せたくないのになぁ…。
｢か、風丸!!ゴメンッてばぁ…ぅう…ッヒク…なくなっよぉ…ッヒク…｣
案の定円堂まで泣き出した始末だ。
その後数時間位、今まで溜まってた分、思いっきり泣いた。
……涙が枯れる位に。
｢で？結局の所、どうなんだ？それにどうして避けていた、｣
泣き過ぎて腫れた目を冷やしながら、不意討ちに円堂に問う。
｢ぅえ!?そんな急に…。うーんとな…、恥ずかしかった、とゆーか…。｣
は？恥ずかしかった？どうして恥ずかいんだ？
……期待して良いのだろうか？
｢え、えーと？円堂…、恥ずかしかった、ということは…｣
｢かっ、風丸が。好きだから、は、恥ずかしかった…です。｣
ああ、ヤバい。今の円堂の顔がすごく顔がにやける。
しかも、俺たち…今日から…。
｢なぁ、円堂。もう一度言う。……好きだ、付き合ってくれ。｣
｢ー……うん｣
【言葉一つで、この距離感】
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