お題

□相談相手は選びましょう
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※ヒロ円になります。











「なぁ、ヒロト」



それは突然、チャンスがやって来たんだ。




「なぁに?円堂くんっ」





俺は円堂くんの向かい側の席に座る。



隣でもいいんだけど、こっちの方が円堂くんの顔が覗け…よく見えるから相談に乗りやすい。






「俺さ、」


「うんうん」




円堂くんに悩み事なんて珍しい…。

あの目付き、本当に真剣だ。




「“きす”って本当にレモン味なのか?」




………は?

き、キス?レモン味か?




「いや、だってな?テレビで女の人が…」






へ?テレビ…?

あ、もうだめだ…笑ってしまう…




「あはははっ!え、円堂くん……まさかそれ、信じたの!?あはははっ」





あ、もうだめ。止まらない。


そうやって笑っていると、いかにも不機嫌になった円堂くんが頬をプクーって膨らませている。


あ…写真に納めたい。




「っていうか、なんで俺に聞いたの?」



まぁ、『ヒロトだから…』っといった可愛い反応じゃないのはわかっていたが




「え?だってヒロトキスしてそう。」




ズキャーン…って音が心の中に響いた。




え?俺、経験者に見える?



まぁ、俺はそこでこれを逆手に取ってやろうと考えた。






「じゃあ、試してみる?」



「へ?」



「レモン味か試してみる?円堂くん。」



「えっ?ちょっまて…ひ、ヒロト…………うわぁぁぁあ!?」













まぁ、俺に取ってはレモン味ではなかったけど、甘酸っぱかったかな?







END

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