お題
□本気で怒りたくなる理由
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※蘭天になります。3月8日は蘭天の日!
ケンカした。天馬とケンカした。
アイツが悪い。俺は弱くない。
俺だって1人の男なんだ。
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「ははっ、なんだ?霧野。なにかあったか?」
あるには、あったが。なぜ、わかったのだ?
神童はベッドから上半身だけ起き上がると、こっちを見て、少し微笑みながら
「霧野は昔から顔に出るタイプだぞ?いまだって、当てられて不思議そうな顔してる。」
……そうだったのか。
天馬といるときも注意…って、今はケンカ中だ。
一緒にいる訳が、ない。
「まさか霧野。天馬の事…
「あー…話すよ、何があったか。」
「 ……数日前、天馬と待ち合わせしていたら、高校生辺りの男共にナンパされた。」
「だから?それがどうしたんだ、霧野。」
「天馬が、助けてくれた。」
仏頂面で神童にそういうと、
小首を傾げて、
「なんだ、別にいいことじゃないか。で、天馬に何て言ったんだ?」
「……余計なお世話だって言った」
そういうと、神童は呆れた顔で、
「はぁ…。それは霧野が悪い。謝ってこい。」
「はぁ!?」
「はい、いってらっしゃーい。」
目が笑ってない神童に見送られ、天馬の住んでいる、木枯らし荘へ向かう。
途中で、逃げ出しても良かったのだが、勝手に足が進む。
…分かってる。俺が悪いこと位。
だが、俺が彼氏なんだ。
男なんだ。天馬を守りたいんだ。
それが、本気で怒りたくなる理由。
END