君と僕。
□Little Only
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切っ掛けは、些細だった
――どぼっ
「わーっ! 要くん、大丈夫ですか!?」
雪でぬかるんでいた道で、盛大に転んだ
普通なら、すぐに立ち上がるのだけど
「わー。乗っかったー」
悠太が要の上に乗っかって、動けない
「降りろって!」
「だめだよ、悠太。要は弱いんだから、潰れちゃうよ」
祐希がたしなめながら、悠太の後ろに乗る
「なんで乗っかってるんだよ! 春。こいつら、どかしてくれ!」
要の説得と春の頑張りも虚しく、二人は全く降りようとしなかった
そんな状態が10分ほど続き、悠太が急に
「さて。飽きてきたところで、戻りますか」
と、言いながら降りる。
それに祐希も
「そうだね。座ってるだけじゃ、つまらないし」
と続け、ようやく要から降りた