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王様に奪われた唇
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「レディ? もしかして…恥ずかしいの?」

『〜っ!//』



なぜ、こんなことになったのか。





―――


そもそも、なんでいきなり王様ゲームなんてやり始めたのか。

それは、きっと気まぐれな学園長のせいだ。


突然現れて、

「王様ゲームで青春しちゃってくだサーイ!」

…と言って、そのまま消えてしまった。


うん。この学園、恋愛禁止だよね。



「じゃ、じゃあ、やるか…?」

『…嫌って言っても、ムダだしね』

「では… 王様はどなたですか?」

「あ、俺だ。どうしようかな…」



神宮寺はふと私を見て、ニヤリと笑った。


…嫌な予感。



「じゃあ… 1番の人が俺にキスね」



私の番号は…1。


これは、私の番号見たとしか思えない…!



『ちょっと待って! 見たでしょ神宮寺!』

「俺はそんな卑怯なことしないよ?」

『で、でもっ… 無理!』

「レディ? もしかして…恥ずかしいの?」

『〜っ!// そんなわけ、ないっ!』




私はムキになって、神宮寺にキスをした。

…もちろん、唇ではなく頬に。

ってか、なんで私ドキドキしてんの…!


っあああ! 治まれ私の心臓!



『〜っなんで翔も一ノ瀬も1番引かないのよ!』

「いや、お前が最初にクジ引いただろ!」

「全くです。それに、男が男にキスなんて…考えたくもありません」


「…まぁ、王様は何でもお見通し、ってことかな」




「次は唇ね?」なんて言う王様に、私は顔を真っ赤にするのだった







(さぁ、君が俺に惚れるまで、あと少し)



 20120203
 

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