(マ)シリーズ

□すれ違いの心
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§すれ違いの心§



ことの成り行きというやつで今おれは、コンラッドと共に魔王専用風呂で入浴中です。



「陛下、どうしたんですか?元気ないですよ?」
「陛下って言うな、名付け親」
「……何かあったんですか?」


爽やかな次男の微笑みが俺に問い掛けてくる。
何も言わなくても知っているみたいに。


「うん、あいつ……最近おれのこと避けてる感じがしてさ、それで」
「ああ、ヴォルフラムのことですか」
「他に何があるんだよ?」


少しだけ恨めしく見てやると、いつもの微笑みで蹴散らされた。


「それで、ユーリは心当たりないんですか?」
「ん゙ー……、ないかなぁ」


確か、ヴォルフラムがそんな態度をしだしたのは一週間も前からだ。

一週間前っていうと丁度……社交会をした日。


「社交会かぁ……」


おれは記憶を辿ってあることに気付いて叫んだ。


「コンラッド!そうか、コンラッドか!」


突然自分の名前を言われて驚いているコンラッドを置き去りにして、おれは風呂を後にした。

一刻も早くヴォルフラムの誤解を解かないと!






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