ケロロ軍曹
□それぞれの想い
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私が学校から家に帰るとそこには見知らぬ男が二人いた。
一人は緑色、もう片方は赤色の髪をしている。
私は頭の中をフル回転させてみたけど当然この人たちに見覚えはまったくなくて……。
「お帰りであります、夏美殿」
「よっ、よう、夏美」
「……!」
私のコトを知ってる?
いえ、油断させる気だわ。新手の泥棒かストーカーかもしれない!
「ちょっと!アンタたち私の家で何やってるのよ!?不法侵入で警察に叩きつけてやる!」
☆それぞれの想い☆
「あー!ちょっと待って姉ちゃん!違うんだっ、それ軍曹とギロロなんだよー!」
「ふゆ……えっ、嘘!?」
殴りかかろうとした瞬間、冬樹にそう言われてその腕を止めてみたんだけど……。
(ウソ!?これがボケガエルとギロロ?)
緑と赤の髪……赤い髪の方は左側にキズが……キズ?
「ギ……ロロ?本当にギロロなの?」
「あ、ああ。いかにも俺はギロロ伍長である」
「ちょっとー夏美殿、なぜ我輩には聞かないでありますか?ってかさ、見ようともしてない?」
「ウソでしょ?そんな」
「どうした夏美?」
ずっと思っていたことが現実になるなんて。
「せ、説明しなさい。またトンでもない事しようってわけじゃないわよね?」
「ご安心を夏美殿!今回は我輩、ポコペン侵略には一切関わらないと誓ったのであります!」
「本当かしら?ねぇ、冬樹」
侵略には使わない?
じゃ、どうして地球人の姿になんてなってるのよ?
その姿でいられると私が困るんだから!
「大丈夫だよ姉ちゃん。軍曹と僕の約束だもん。ね、軍曹?」
「そうであります!我輩と冬樹殿の友情の為でありますから!」
(そんでもって冬樹殿は我輩に尊敬を持ってそののちには……ゲロムフッ)
あ、明らかに怪しいわエロガエル!冬樹をあんなイヤらしい目で見て!
(……大体の想像はつくけど)
「夏美」
「――っ!な、なによ?」
やだっ、私ったら今赤くなってない?
もーッ!何でよりによってこいつは格好よかったりするわけ!?
「いや、俺は納得してないが今回はそのだな、例外も有るって事で許してくれ」
「ふーん……アンタはそれで良いわけ?」
「ま、まぁな。……いや、夏美がこの格好を嫌がるならもう俺は使用しないが」
「なッ、そんなこと……ハッ!」
(ジィーーーー…)
「……ゲロリ」
し、しまった!
ボケガエルに感付かれてる?
何なの、あの目が死んだ魚みたいな微笑み!
「そっか、そうでありましたかぁ。うん、うん、良いんじゃないお二人さん。ささッ冬樹殿、我輩たちは一時退散するであります♪」
「軍曹?わぁ!何でお姫さま抱っこするのぉ?」
「気にしない、気にしないであります。そんじゃね、また後程ぉ〜」
「な……何なのアイツ?」
「さぁな」
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