ケロロ軍曹
□春の桜は咲き乱れ
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桜が舞い散る季節。
暖かい風が人々のココロをくすぐります。
「もう春なんだ。空気が気持ちいい」
「そうだね、どことなく外出したくなるっつーの?冬樹君ほら、桜が満開だ」
「わぁ〜、すごーい!」
☆春の桜は咲き乱れ☆
快晴!桜!デート!
今日はなんと冬樹と睦実が秘密デートを決行。
てゆーか、睦実の一方的な誘いに冬樹が「うん」と言ってしまったからにすぎない無理矢理デートだが。
「こーゆーのも悪くないだろ?部屋でインドアしてるよりもさ」
「はい。でも睦実さんは良いんですか?忙しいのに」
「いーのいーの、冬樹君は気にしない!ね?」
「はい……」
冬樹君の言う通り、俺は結構忙しい日々に追われている。
暇な時?そん時は大抵ドロロと将棋を打ったり冬樹君に悪い虫が付かないように監視したりしてるかな。
あ、あとクルルのとこに行ったりガンプラ制作したりとか?
「あの睦実さん」
「なんだい?」
「僕、睦実さんのこと好きです」
「え?あー、うん?ありがとう……な、何どうしたの?冬樹君からそんなこと言うなんて」
驚いたぁ〜、冬樹君の口からいきなりそんなこと聞けるなんて思ってもみなかった。
どうして急に……はは〜ん、ケロロだな?
アイツしか原因がないからね。
「本当は隠しておくつもりだったんだけど……僕は自分の気持ちに素直になりたくて」
「ヘェー、それじゃ今の言葉は受けとめて良いのかな?俺はもちろんOKだけど」
「はい……でもやっぱり分からないんです。僕は睦実さんが好きです…だけど何ていうのか、睦実さん以外にも誰かがいるっていうのか」
「俺以外に好きな奴でもいるの?」
それが分からないんです、彼はそれだけ言うと俯いてしまった。
自分では気が付かないから辛いんだろうね。
でも、それが何なのかを教えてあげられるほど俺は優しくも出来た奴でもない。
「冬樹君、人目のない場所へ移動するよ?」
「睦実さん?えぇ!?」
「どこでもドア〜♪なんちってね☆あはは」
クルルから貰ったペンで描いたのは、未来から来たネコ型ロボットよろしくなどこへでも行けちゃうドア。行き先は誰もいない桜山ってとこかな♪
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