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□【優しい檻】シリーズ
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[恋愛定義]
恋愛なんてものは一生自分とは無縁だと思っていた。
自分の居場所は戦場だけ。
自分の生きる術は戦うことのみ。
一欠けらの人間性はたった一人の親友の存在と養い親への感謝に込めて生きてきた。
自分のための自分なんて必要ない。
自分を愛せぬ自分に他人を愛する資格なんてない。
……そう、思っていたのに。
―貴方に全てを壊された―
「責任、取ってください……」
近くて遠い貴方の背中に苦しいため息一つついて、恋愛の定義など考えてしまう。
こんな俺に貴方がした。
「ねえ、アヤナミ様……」
―俺は貴方のベグライターで幸せです。