BOOK

□ボディーブローカー
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「近い。」
「ミルキーのご主人だって近いじゃん!」
「流石に抱き着いてなんかないわよ。」
「こんな夜分に男の部屋訪ねてくるって、そーゆー事でしょ…?」
「………えぇー…、発情期ですか。」
「男はいつでも発情期さ!」


そして決め顔ウザい…!


「いーじゃんいーじゃん、ね!俺達も大人だしさ…!」
「あんたの機種最近出たばっかでしょ。」
「関係ないやい!俺の端末情報とミルキーの端末情報を掛け合わせて最強の携帯を作るんだ…!」
「最強の携帯って何?電波が最強なの?頭の電波レベルが最強なんでしょそうでしょ。」
「じゃぁまずは始まりのチューでも…」


あぁ、もうダメだこの携帯。夜中のテンションでおかしくなってる。
かくなる上は…


「……キスの前に、後ろ向いて?」
「え?」
「お願い。」
「い、いいけど…………。」

――ギュッ

「ミル」
「この煩悩がァア!!!」
「え…っ?」

――ずどぉぉおん!!!
グキッ

「ぐへぇぇえ!!!」


背後からお腹をクラッチしてバックドロップ!!


「い、いつもに増して華麗なバックドロップな事で…」
「ふっ、またつまらぬものをバックドロップしてしまった。煩悩は去りましたか、Is05。」
「ハイ…。」


腕を離して起き上がれば足を体の上に乗せるという妙なポーズのまま停止していた。毎回思うけど何故エロゴンはいつもあのポーズのまま停止しているんだろう。


「死んだ?」
「殺さないでぐれぇ〜…」


うめき声に似た声を上げながらやっとエロゴンは身体を伸ばした。


「本当ミルキーちゃんはドSなんだから…」
「訳の解らない言い掛かりはよし子ちゃん。」
「ええ〜…」
「大丈夫?」
「………そーゆーツンデレ良くないと思う。お兄さんの事をドキドキさせてからかっちゃいけません。」
「お兄さんじゃなくてエロオヤジでしょ。」
「ひどいよ〜まだピチピチの27歳です!それに心はいつまでも少年だよ!」
「はいはい。」


あー、久々にバックドロップかましたから腰が痛いよ。


「ミルキー……」
「んー、何。」
「えへへ、呼んだダケ!」
「……………。」


流石にバックドロップ2連発はキツイよね。無性に腹が立つのは何故だろう、凄くイラッとした。
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