BOOK

□好き,好き,好き
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「好き…嫌い…好き……」


「なにしてんだ?」


「花占いっス」


「花占い!?
 ぶっ!お前占いなんて
 信じてるのかー?」


「な…っ
 笑うことないじゃ
 ないスか」


「悪い、悪い。
 んで、なんで占いなんか
 してんだ?」


「桜乃が俺のこと好きか
 どうか占ってるんス」


「そんなの本人に聞きゃ
 いい話だろぃ?」


「なぁ?ジャッカル?」


「俺に振るな!」


「ん〜…
 そうっスよねぇ……」


本当は本人に直接言わなければ
いけない。

ただ一言『好き』と言えば
いいのだ。


けど…その一言が
どうしても言えない。



「迷ってないで彼女んとこ
 行ってきたらどうだ?」


「そうだ!そうしろよぃ!
 ジャッカルたまにはいいこと
 言うなぁ!」


「たまにはは余計だ」



「赤也。とっとと行って来い」



「ん〜…好き…嫌い…」


やれやれと丸井とジャッカルは
その場を離れようとした


その瞬間―――



ぼわぁぁぁ―――



もんすごい速さで横切っていく
ものがいた。



「やったー!好きだー!
 桜乃は俺のこと好きだ―!



「おいおい…あれがさっきまで
 沈んでたやつかよぃ?」


「まぁ…よかったじゃんか」




まったく…飽きないなあ
2人は苦笑いをして今度は
本当にその場を離れた。







【 好き,好き,好き 】
(桜乃は俺のこと好きだろ?)
(う…そうです…///)(やっぱな!)





→あとがき




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