小説

□虹橋遠阪駅町前52-8号線
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 知ったかぶりをした少年はボクに舌を出して笑っていた。





 午後三時半辺りくらい、一日ぶりにこの部屋から出ると地面にダンボールに入った赤ん坊がいた。

『どうか育ててあげてください』

 これはどうやら…世間一般でいう捨て子らしい。
 だがしかしまぁ…何で僕の部屋の前に置いてるのサ?こいつを飼えっていうのか?育てろって言うのか?
 バカバカしい。何の利益も生まねぇガキ育てたって仕方ねぇのサ。餓死して死のうが僕には何の罪もない。僕を里親に選ぼうとした母親を憎むんだな。

「う〜、ぁう〜」

 情けない泣き声がして思わずドアを閉めるのを躊躇った。

(…まぁ、顔だけでも見ておくのサ)

 扉を開いて声のしたダンボールの中をのぞいた。中にいたのはスーパーボールみたいに丸っこい小さな赤ん坊だった。僕の顔を見るなりとても嬉しそうに笑いだした。

「バッカじゃねぇのか?別に誰もお前を拾おうなんて…」
「ぱぱぁー、ぁうー」

 ダンボールから身を乗り出し、転げそうになったのを即座に無意識に落ちないよう拾い上げた。

(…な…!ボクは何やってんのサ!)

 ダンボールに戻そうとしたら赤ん坊はボクに力いっぱいくっついて離れなくなった。ガキのくせになんつー力もってんのサ。

「ぅー、ぱぱぁ…」

 不覚にもこの赤ん坊の寝顔がとっても可愛く見えた。ボクは仕方なくダンボールとこの赤ん坊を抱えたまま部屋の中に入った。



 ダンボールの中に入っていたのは暖かい布と保険証だった。何処かに母親の名前が書かれていないか探したけどそれっぽい所はすべて真っ黒に塗り潰されて読めなかった。
 唯一分かるのはまだ産まれて半年以上がたっている事と名前があることだ。

「カービィ…」

 本来僕が寝るべきである場所にはあの赤ん坊が占拠していて、とても幸せそうに寝ていた。アイツには親が誰かも分からないと思うと少し不憫な感じがした。
 でもまぁ…本人が幸せそうにしているなら…いいのか…?

「親なしっ子。ろくでなし。…捨て子」

 あのちっぽけなガキに向かって言ってみたが何の反応もなく、すやすやと眠っていた。

 だからボクは仕方なくこいつを飼うことにしたのサ。
 別に赤ん坊は犬みたいなもんだと誰かから聞いたことがある。適当にやってりゃ勝手に育つだろう。



 カービィは少しだけ歩けられるようになった。
 6歩7歩も歩くとすぐこけてしまう。

「ぱぱ、ぱぅ!」
「ナンダぁ、たったの6歩だけなのサ?それじゃあ歩くとは言わないのサ!」
「………ぱぅ…」
「…、何こっち見てんのサ。この能無し!そんだけでボクに褒めてもらおうったって、ボクはそんな甘くないのサ!そうだな…せめて100歩歩けるようになったら褒めてやってもいいのサ」

 カービィは悲しそうに僕の方を見てたけど全く心は痛まなかった。
 だってボクは本当の親じゃない。アイツは僕をパパと呼んでるみたいだがなんか…懐かれていくのが逆に腹が立つ。あんな情けない奴、いつ捨ててもいいんだけど、その分ボクに従う素振りも見えるからなかなか捨てられないでいる。

(オドオドしてケッコーつまんない奴だけど、遊びがいはあるのサ。ったく、飼ってもらってるだけでもありがたいと思ってほしいのサ)

 ベッドにドカッと座ってカービィを見ていた。さっそく歩く練習をしていた。
 ボクはその光景を見ながら歩く数を数えていた。



「…97…98………99……」

 そこまで歩いてこけてしまった。惜しくも100歩目を迎えることはなかった。

「ぱゆぅ…」

 僕の方を見ている。僕はベッドから降りてカービィに近寄った。

「カービィ」
「………」
「よくやったのサ」
「…!」

 まさかボクが褒めてくれるとは思っていなかったのだろ、カービィは顔を上げて一瞬にして笑顔になった。ボクが頭を撫でてやればさらに喜んでいた。

「ぱゆ!ぽよ!ぱやぁ!」
「そこで…なのサ、カービィ。お前にご褒美をやろうと思う」
「ぱやぁ!」

 犬がお手をしたようにこいつはボクの言うことをチャァンと聞いたのサ。
 犬が餌を与えられるようにボクはこいつに餌を与えなきゃいけない。僕はなぁんて優しい奴なんだろう!!

 *

「じゃあ、触ってみよぉか♪」

 ボクは強引にカービィの手をひいてボクの自身を持たせた。

「…?ぽよ?」

 ボクのを持たせるとどうやら興味を持ったのかやたらぺたぺたと触り、いろんな視点からジーッと見てきた。さすさす触ったり眺めていた。その小さい手に触れられるたびにボクの性器はみるみるうちにそそり立ち、ビクビクと脈打っていた。

「ヨォしよぉし…っ♪いい子だ、いい子ぉ♪
 そいじゃあ舐めてみようか♪上手くできたらいいもんあげるからねぇ♪」
「ぱやぁ!」

 カービィは一つと抵抗なしにボクのモノをレロォ…っと舐めた。その仕草が実に艶めかしく、普段の自慰行為とは比べもにならないくらい快感だった。

「ど、どこでそんなこと覚えたのサ…。厭らしい子なのサ…!」
「パむ…? …んぶゥ?!!!」

 カービィを掴んでさっきまで舐めてたものを口の中に突っ込んだ。じゅぽじゅぽってぇぇ!厭らしい音が部屋ん中いっぱいに響く。

「んぶっ!げ…っ、おぇッ………?!!!」
「ひゃあああ!!腰まで自然に動いちゃうのサぁあ!とんでもないエロオ●ホなのサ!こぉんな使えねぇクソガキでもこういう面で使い勝手があったのかよぉ?!」

 ぐぽぐぽと肉棒をカービィの口の中で動かせば動かすたびに快感がぞわぞわと広がっていった。まだ歯も生えてないから噛まれることもないし口もまだ小さいから入れがいがある。

「ひっ、んっ、うぐぅ…!!」

 カービィにとっては抵抗したつもりだったんだろう。僕のモノを根っこからくわえて思いきりぢゅるるるるるってぇ、音がするくらい吸ってきた。

「ぁッひやぁああぁアぁアアっらぁああ!!!!
 っはぇアぁアアっ!!!!ンぃイイいいいっっっくぅぅ…ウう………ぅぅぅぅぅぅッ!!!!」

 カービィを掴んだまま口の中にたくさん出した。今世紀最大ってくらい、たくさんね。

「ん〜〜〜っ、んっ!………んばぁ…っ…!………はぁ………はぁ………げほっ、けほっ…」
「カービィ、お前、最高なのサ。さ、こぼさず飲むのサぁ…」

 顎辺りをもって口を閉ざせた。口角から白い液がつたいとっても色気があった。
 カービィは初めて口にする奇妙な味に抗ってかじたばたしていたが、暫くしたらごくんと飲む音がして、手を離した。

「っへぁっ…、はぁ………はぁ………っ…ぱぅ…」
「カービィ、とっても上手だったのサ。さっきのご褒美はねぇ、飲めば飲むほどボクが君を好きになる魔法のお薬なのサ。だから嫌がらずに今後もいっぱい飲んでくれたら…ボクはカービィが大好きになっちゃうのさぁ…」
「…!ぽよぉ、かーび・・・ぱぱ・・・しゅきぃ・・・」

 また新しい暇つぶしが出来たのサ。
 ほんと。つまんなくならずに済むのサ。

 ホント。


 拾わなければよかったなぁ…。








 分かる人には分かる。




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