創造の前に破壊あり
□壱破壊☆ムカシガタリ
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【……来ましたね】
そう声が聞こえて、目を開ければ
大界王神と名乗る女の人が、こっちを見て微笑んでいる。
『…久しぶりだね、「お母様」』
そう言葉を返すと、【そうね】と返ってくる。
【近頃……あの破壊神に似てきたのではありませんか?】
『え〜?そ〜ぅ??』
わざとらしく間延びさせて返せば、
【ほらやっぱり】とクスクス笑われる始末だ。
【前以上に似てきましたよ?】
『そりゃ〜、近くにいれば似ても来るさ』
【クスッ……貴女らしい答ですね】
『……で。今日は何を報告すれば良いの?』
【いつもなら、時空間に乱れがないか聞いたり、変な予知夢がないか聞くところですが……】
『だね。
さして変わっちゃいないよ。
ただ……お母様が介入した地球では、僕が知ってる歴史とは少しずれてるってだけさ。
でも、それはお母様の入れ知恵なんだろ?』
そう言って、くあぁぁ〜っと欠伸をする。
【…やはり知っていましたか】
『時折、見かけたことの無い女の子達の夢を見てたからね……。僕の予知夢は外れないさ』
そう返せば、【そうですね】と微笑返してくる。
『あとはないかい?』
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