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□カフェラテにお砂糖を。
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『んー…』



自室の部屋のカーテンから木漏れ日が差し込んでる。



時計を見ると針は10を差してる。




“俺たち明日午後からなんだよ”




ってことはそろそろ起こさなきゃいけないのか…。




もう少し寝ていたい気持ちを抑えて起きることにした。




自室を出てリビングに出るとラグの上で寝てる2人の姿が。
多分翔ちゃんは寝相が悪いからソファから落ちたんだろうな。すっぽんぽんになってないだけマシなのかも。




そのままキッチンに行き、遅い朝食と言うのか早い昼食を作ることに。




フレンチトーストにしようかなぁ。今日はそんな気分。




あとそれと何か付け合わせは…サラダでいっか。





作っていたら匂いで目が覚めたのか和がムクリと起きてきた。




『おはよー』



和「おはよ…、シャワー借りていい?」



『どーぞ、あとでタオル出しとくよ』



和「ありがと…」




眠い目を擦りながらお風呂場へと消えて行った。




寝癖ついてたな、そういえば。




そんなこと思い出して少し笑いながら3人分のフレンチトーストを作り終えた。




それでも1番最初に寝た翔ちゃんがこれまた起きない。




『さっくらいくーん。朝だよー!起ーきーて』




揺すっても起きない翔ちゃん。参ったなぁ。




久しぶりに翔ちゃんの顔をまじまじ見ればやっぱり整ってるなぁ。睫毛多いし長いし綺麗な二重だし。女子か!ってツッコミたくなる笑




…何で好きになっちゃったかなぁ。





何だか一方的に負けてる気がして背中をバシッと叩いた。




翔「ってぇ!なに!?」




半分寝ぼけながら背中をさすってキョロキョロしてる翔ちゃん。






『朝でございますよー、翔坊ちゃん』



翔「その棒読み加減と呼び方なんなの?笑」



『なかなか起きないんだもん、朝ごはんいらないならまだ寝ててもいいよー』



翔「いるいる!起きた!」



『ふはっ、必死すぎるでしょ笑』



和「名無しさんーめしー」



『はいはい、出来てますよー和坊ちゃん』



和「…なんなん、その呼び方」



『うちのワガママな王子たちだからね』



翔「なんじゃそりゃ笑」



和「もう王子でもなんでもいいから早く食おう」



『いいんだ笑』



和が面倒くさくなってきたから弄るのを止めた。3人で座って一斉に「いただきます」って言った。



『今日何やんの?』



和「俺がドラマの撮影で」



翔「俺がロケと撮影」



『そっかぁ、翔ちゃんのロケどこなの?』



翔「あそこだよ、横浜の近く」



『あ、そこならあたしの会社の近くだ』



翔「そーなんだ!」



『今度、会社で話題に上がるな』



和「良かったね、翔ちゃん」



翔「良かったのか?笑」



『翔ちゃん早く食べないてシャワー浴びないとお迎え来ちゃうよー』



翔「やっべ!」




あたしがそう言うとリスみたいにほっぺにパンパンに詰め込んだ。



翔「名無しさんシャワー借りるわ!」



『はーい』



シャワーの音が聞こえてからバスタオルを持って行って片付けを始めた。和は安定のゲームして翔ちゃんのことを待ってた。




暫くして和の携帯が鳴った。会話からしてマネージャーさんがお迎えにきたらしい。




和「翔ちゃーん、宮ちゃん来たってー」



翔「うお!まじか!」




“宮ちゃん”ってゆーのは和たちのマネージャーさんのことらしい。





お風呂場から出てきた翔ちゃんの髪はまだ濡れてる。




翔「やべぇ!まだ髪濡れてんのに!」




『もうバスタオル持ってっていいから早く行きなよ!』




翔「名無しさんわりぃ!借りるわ!」



和「じゃぁね」



『はいはい、いってらっしゃーい!』





パタンと閉められたドア。一気に部屋が静かになる。




…何だか慌ただしい息子たちを送り出すお母さんの気持ちだわ、うん笑





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