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□Bergamo
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『潤くん!』




授業も終わって帰ろうと身支度をして教室を出た時だった。



後ろから俺のことを呼んだのは妹の名無しさん。





「名無しさん」



『もう帰るでしょ?あたしも一緒に帰る!』



「おう」





そう言って俺の腕に絡みついてきた。




名無しさんとは兄妹だけど父親が違う。
俺は前の父親の子供で名無しさんは再婚した今の父親の連れ子。




複雑っちゃぁ複雑な関係なわけで。




それともっと複雑なことがある。




『潤くん、』



「んー?」



『大学、決まった?』




帰り道、今だに俺の腕にくっ付いてる名無しさんがそう聞いてきた。




「ん、決まったよ」



『…そっか』




しゅんっとまるで犬が尻尾を下げたような表情をした。




だから俺は名無しさんの頭をぐしゃぐしゃに撫でた。




「なに落ち込んでんだよ」



『…あたしも大学生になりたいな、って』





ぽつりと俯きながら呟いた名無しさん。





『あたし何度も思うの。潤くんと同い年なら、兄妹じゃなかったら、って。そしたら堂々と好きって言えるのに』




ぎゅっと握られた腕。その腕を逆に俺が取って路地裏へと引っ張った。




そのまま名無しさんを抱きしめた。




「俺だってそう思ってるよ、」




兄妹じゃなかったら良かった。



名無しさんが妹なんかじゃなかったら良かった。






そんなこと何度も何度も思ってきた。






だって俺は名無しさんのこと1人の女として好きなんだから。








『潤くん…』




「名無しさんも大学生になったらさ」



『え?』



「マンション借りて一緒に住むか」




俺が笑って言えば、うんっと笑顔で答えた。やっぱり名無しさんには笑顔が一番。





ぎゅっと名無しさんを抱きしめたあと額に一つだけキスを落とした。






『あたし幸せだなぁ』なんて言う名無しさん。




名無しさんが幸せなら俺も幸せだよ。


















周りにばれちゃいけない
(名無しさんが好き)
(潤くんが好き)
(お互いに好きならそれでいいじゃん)




End。。。

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