ピエロと電脳世界
□11 天才科学者との約束!
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結局その後、兄さんは1ヶ月帰ってこなかった。
「エシェロス、兄さんはどうしたんだろう?」
『わからない・・・・』
「兄さんが出かけてからもう1ヶ月経つ・・・・・何か事件に巻き込まれたのかな・・・」
『でも、そうだとしたら何か連絡が来るはずでしょう?』
「そーだけど・・・・・」
何か嫌な予感がする。
兄さんが出かけたときからこの不安は拭えない。
兄さん・・・・・・・いつ帰ってくるのかな・・・・・・?
わたしたちが不安に駆られていると、部屋のドアがガチャッと開く音がした。
一瞬兄さんかな?と思ったけど、兄さんはいつもパソコンから帰ってくる。
すぐに考え直してドアのほうを見ると、入口には沈んだ表情のお爺さんがたっていた。
「お爺さん!!おかえりなさい!!」
「・・・あぁ、ただいま、カンナ・・・」
「・・・・・?お爺さん、どうかしたの?あ、お爺さん、兄さんを知らない?もう1ヶ月も帰ってきてないんだ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・カンナ、よく聞くんだ」
「?なに?」
「フォルテは・・・・・・・・・
デリートされた」
「 え 」
デリート
でりーと
兄さんが・・・・・・・・・・・・・・?
どうして
どうして・・・・・・・!!
「ど、どういう事?兄さんが、デリートって・・・・・・・な、なんで?!どうして?!!」
「カンナ・・・・・・」
「だっ、な 何で?!だって兄さん!!兄さんが何かしたの?!」
「・・・・・・・・フォルテは、1ヶ月前の今日、インターネットを大規模に破壊した罪でデリートされた」
「一ヶ月前・・・・・・・・・・・」
一ヶ月前の・・・・今日・・・・・・・・・?
その日・・・・・・
その日は・・・・・・・・・・・・・・・!!
「な、なにかの間違いだよ!!だって、1ヶ月前の今日なら兄さんは一日中この部屋にいた!!わたしとエシェロスがよく覚えてるよ!!」
兄さんが1ヶ月前の今日にインターネットを破壊した・・・・?
兄さんはそんな事してないよ・・・・・・・・!!
だって・・・・・・・・・・・・・・!!
「あの日は兄さんとわたしとエシェロスで
兄さんのお誕生日を祝ったんだ!!!」
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