ピエロと電脳世界

□12 光家に居候?!
2ページ/3ページ





「で、住む所なわけね・・・・・・」


『あれはカンナちゃんの言い方が悪いよ』


「だってさぁ・・・・ホテル代高いんだもん日本って」





一泊しただけで30000ゼニーよ?
本当は4泊5日で兄さんの情報をGETしてアメロッパに帰る予定だったからその分しかお金持ってきてないんだよね。

それが日本に留まるとなれば当然お金は足りなくなるわけで。



そんなさぁ、高々11歳の女の子がいつまでもホテルに泊まれるだけの大金なんか持ってるわけ無いでしょ。



『だからって「住む所」は無いでしょ』


「じゃあ他になんて言えばいいのさ」


『お金が底をつきそうだからマンション一部屋用意してください・・・とか?』


「エシェロス、それなんか銀行強盗犯の要求みたいになってんだけど・・・・・」


『なにか言った?』


「なんでもないよすっごくいい案だね惜しいことしたなぁ!!!!!」








と、まぁ冗談はこの辺にして。
まさか私がオフィシャルの家に居候することになるとは・・・・・・・・。







光さんは私の要求を聞いて










「住む所?あぁ、それなら家に住むといいよ!カンナちゃんがいてくれれば熱斗もちゃんと勉強するようになるだろうし、ママも喜ぶだろうからね!!」








と言った。
















突っ込み所が多すぎて突っ込めない・・・・・・だと・・・・?




もちろんまわりは反対した。私だって猛反対さ。



「何言ってんですか光博士!!正気ですか?!!」


「もちろん正気さ」


「なんで私がオフィシャルの家に住まなきゃいけないんだ?!」


「だって、住む所が無いんだろう?」


「だがカンナは確か、ホテルに泊まってなかったか?」


「・・・・・・・・・・お金、4泊分しか持ってきてない・・・」


「あ・・・・・・・・すまん」


「それに、家にいてくれれば何かあったときに熱斗と一緒に呼べるだろう?」


「まぁ、すぐに出てこられるのはいい点ですが・・・・」


「やっぱりさっきの要求は無しっ!!!お金は自分で何とかする!!誰がオフィシャルの家なんかに「家に住むといいよ。ね?」・・・・・・はい」

















つまり、負けたわけですよ。
根気負け。



ていうか光さん笑顔まじ怖かった・・・・・!!
なんかエシェロスに通ずるものが『カンナちゃん?(ニコニコ』・・・・・・・・・・や、なんでもないよエシェロスちゃん今日も可愛いね!!





結局あの後はホテルに立ち寄って、私の荷物をまとめた後、チェックアウトして光熱斗と一緒に光家へ。


まぁ、この家はメトロラインの駅も近いし、なかなか空気のいい場所だから結果オーライって言ったらある意味そうなんだけどね・・・?






ただ・・・・・・








「ママ〜お腹すいたよ〜!」


「はいはい、今ご飯用意するから少し待ってなさい」


「俺もう動けない〜・・・・」


『熱斗くん!ご飯食べる前に宿題するって約束したでしょ!!』


「ぇえ〜?!勘弁してよロックマン!俺もうお腹すきすぎて動けないぃ〜・・・・」


『んもぅ!!だから遊びに行く前にやっとけって言ったのに!!』






この2人、かなり仲がいいみたいだけど、上下関係もはっきりしてるみたいだな・・・・・・



いや、





『上下関係っていうよりも、お母さんと駄々っ子・・・・・・って感じじゃない?』


「うん、私もそれ思ったよエシェロス」









どうやら私とエシェロスのココロはシンクロしたようだ。








『ごめんねカンナちゃん、エシェロスちゃん。熱斗くんはいつもの事だから、気にしないで』


「え・・・・・あぁ、うん」


『分かったわ』


『だけど、嬉しいなぁ』


「何がだ?」


『僕達、カンナちゃんたちと仲直りしたかったから。ほら、昼間に科学省でいざこざがあったじゃない?』


「あぁ」


『僕はカンナちゃんたちとちゃんと仲良くなりたいから、一緒に住めることになって嬉しいなぁって思って』


「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


『・・・・・・・・・・・・』


『カンナちゃん?エシェロスちゃん?』

















「ロックマン、君、苦労人だね」


『え?!』


『人生の半分を損してるタイプね』


『えぇ?!!』
















私、君達に思いっきり嫌な態度とったのに。


君達に拒絶されると思ってたのに・・・・・・・。







笑顔で“仲良くしたい”だなんて











「ホント、毎日無駄な労力使ってるね?」


『無駄な労力って・・・・・』


『やっぱりオペレーターがあんなだとお互い苦労するわねロックマン』


『エシェロスちゃんわかってくれる?!』


『えぇもちろん』


「おいコラエシェロスどーいう意味だい?」


『え?そのままの意味だけど』


「ちょ、そりゃキツイぜエシェロスちゃん!」


『だって本当のことでしょう?』


「否定できない自分が憎いでっす!!」







私達がいつものやり取りをしていると、
















『・・・・・プッ、クスクス・・・・』











という笑い声が聞こえてきた。







「ちょっ、おま、何笑ってんのロックマンさん」


『いや、ごめ、・・・・クックックッ・・・・・ブハッ』


「なんなのこの子怖いよ」


『ご、ごめん・・・・・カンナちゃんって、もっと怖い人かと思ってて』


「怖い?私が?」


『・・・・・まぁ、初対面に近い状態であれだけ怒鳴り散らせば第一印象も悪くなるわね』


「心にグザグザと言葉の矢が刺さるよエシェロスちゃん」


『極め付けに“オフィシャルを許さないっ!!!”だもんねぇ・・・・』


「やめてエシェロスちゃん!!私のライフはもう0よっ!!!」


『アッハッハッハッハッハッハッハ!!!!』


「あぁー!!ロックマンだけカンナ達と楽しそうだ!ずるいぞ!俺も混ぜて!!」











と、まぁこんな感じで光熱斗やロックマンとは難なく打ち解けられたわけですよ。






.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ