ピエロと電脳世界

□7 オフィシャルと戦え!!
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マハ一番から左に走る。少ししたら歩こうと思って速度を緩めると、後ろから足音が聞こえた。
思わず振り返ってみると、なんと。




オフィシャルが走ってきます。
こっちに向かって。




やっぱり歩くのナシ!!
歩いたら追いつかれる!!!




ていうかなんであいつ等追ってくるの?!
そりゃさ?顔見ていきなり逃げたりしたのは失礼だとおもうよ?でも!!











追ってくることはないでしょーーー?!?!






『カンナちゃん!!』



「なにー?!」



『あいつら2人しかいないよ?!』



「うそ?!さっき3人いたじゃん!!もう1人どこいったのさ!!」



『わかんない!!いつの間にか消えてた!!』



「ちくしょーなんなんだよぉ!!!・・・・・ぅわっ?!」







叫んだところで何かにぶつかった。痛いなもう!!なんなんだ!
ぶつかったものを見ようと前を向くと、視界一面緑でした。













え、緑?















いきなり手首をぎゅっとつかまれた。

「っ?!」


「捕まえた」


目の前で苦笑をもらす人は紛れもなくさっき伊集院の隣にいた人で。
いつの間にこっち来た?!!!




「いきなり逃げることはないだろう」


「・・・・・・・お前、オフィシャルか?」





今更だけど一応確認してみる。






「あぁ、そうだ」


「だったら離せ!今すぐに!!」


「だが炎山には逃がすなと言われている」


「私に触るな!!」





私は目の前の人物に回し蹴りを繰り出す。




「?!」




緑のオフィシャルは驚いて私の手を離した。
その隙に脇からすり抜け逃亡。




「あ、こら待て!!」








待てといわれて待つのは犬くらいだわバーカ!!










その後もしつこく追ってくるオフィシャルに、かなりイライラしていた私は、道に出っ張りがあるのに気付かず、盛大に転んでしまった。




うわ、めっちゃ恥ずかしい。
でもここでうだうだしてる暇は無いので急いで立ち上がる。




『カンナちゃん大丈夫?!』


「大丈夫!!逃げなきゃ!!」





わたしはまた走りだしたが、男女の差か、それともさっき転んだのがハンデになったか。
私はすぐにオフィシャルの3人に囲まれてしまった。




「ハァ、ハァ、・・・なぜ逃げる」


緑の人はちょっと睨みをきかせながら聞いてくる。





「一体、ハァ、ハァ、なんなん、だよっ!!」


息切れの激しい光熱斗が叫ぶ。





「お前、掲示板に書かれた人物だな?」


ただ1人息切れしていない伊集院が聞いてくる。








「何のことだ?」



あえて白を切ってみることにした。



「とぼけるな。掲示板の特徴とお前は一致している」


「それだけで追ってくるなんて、オフィシャルって案外暇なんだな」


「なんだと・・・・・?」


「あの掲示板に書いてあった特徴はアメロッパ人なら誰にでも当てはまることだ。人種だけで差別されてはたまらない」


「・・・・・やはりそうか」


「・・・・何が?」


「お前は昨日、ジョーモン電気のサーバーで会ったナビのオペレーターだな」


「なんの話?」


「今更白を切っても無駄だ。あの時叫んだ声はお前の声と同じだったからな」


「・・・確かに似てるな」


『僕もそう思うよ』













「・・・・・・・・・だったらなんなの?」











もうめんどくさいので白を切るのはやめた。
早く帰りたい。




「あのときの礼を言おうと思ってな」



「礼だけでこんな事するの?」



「あと、疑問を解きに来た」



「疑問・・・・・・・?」



「お前はあの時、オフィシャルと叫んで消えた。いまだってそうだ。俺達がオフィシャルだとわかっていて逃げたんだろう?」



「そーだけど・・・」










「なぜ逃げる?」









「・・・・・・・・・・・・・・」





『嫌いだからよ』




「あ、キミはあのときのナビ!!」




『あの時は助けてくれてありがとう』



『オフィシャルだとわかっていれば助けたりなんかしなかった』



「随分とオフィシャルを嫌っているようだな」



『当たり前よ』



「どうしてそこまで俺達を嫌うんだよ」



『それをあなたたちに話てどうなるの?』



「・・・・・エシェロス、」



『カンナちゃん・・・・・・』



「いいから」



『・・・・・・・・うん』





私はエシェロスを黙らせオフィシャルたちを見る。





「で?結局なんなんだ」



「結局・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



















お前等に話すことなんざ何もねぇってことだ!!!!!!!」




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