MAGI- -
□シンドリアにて
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森の中を彼のあとに続いて歩く。
流石はファナリス、視力もいいし嗅覚もいい。
それで、その人物が落ちところへとたどっているんでしょう。
時々、森の中にいる動物、パパゴラスやオラミーが目につく。
ここは動物も済んでいて豊かなところだ……。
なのに、何者かわからぬやつが落ちてきた。
……一刻も早く捕まえなければ……!!
そして、先ほどよりも道が開けてきた……
……いや、そういうよりも、
木々が倒されて、上から見たら穴が開いているように見えるだろうところに出た。
そして、その木々たちが倒された中心部には、
事の犯人でもあるであろう、
少年が、横たわっていた。
少年に近づいてみると、ところどころ服が切れていて怪我をしているように思えた。
そして、その少年は私たちに気付いたのかうっすらと目を開けた。
そのどこまでも紅い赤に、一瞬射止められた気もした。
……拒絶か怒りか、悲しみか、はたまた困惑か。
真意はわからないが。
だが、その少年は一瞥すると目を閉じて、意識を失ってしまったようだ。
「……マスルール、この少年を頼みます」
「了解」
マスルールに頼むと、彼は少年を軽々と担いだ。
マスルールには彼を任せて、
そして、私は、
少年、彼のもとに落ちていた剣、
青色の宝石が埋め込まれた、キラリと鋭くも美しく輝く銀色の剣を持ち帰ることにした。
さて……この少年は、一体何者だ?
再びマスルールのあとに続いて、王宮へ向かうとき、
この剣を見ながらもずっと、思っていた。
……急にシンドリアへ来て、それも結界を破って、
傍から見れば普通の少年にも見える、だが、
その本性は?
……わからない。
ならば、私たちに件を向けることもある、ということ。
……とりあえず、我らが王、シンに聞いてみなければなりませんがね。
その少年の銀色の髪が太陽に反射して、なぜかすごく眩しく感じた。