小説部屋

□謎々大会
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「今から、なぞなぞだすよ!」

人の少ない教室に響いた声に反応し、リュータ、ソラ、ニッキー、サユリ、ナカジが一斉に、声の発生源であるタローを見た。

タローは、手に持った『なぞなぞだいひゃっか〜いちねんせい〜』をパラパラっとめくり、そこにある文を読み上げた。

「パンはパンでも、食べられないフライパ…あ」

あちゃー…と、やっちまった感が教室に流れる。

「…むしろ食べられるフライパンがあるのか?」

「ナカジ…そんな言ってやるなよ…」

冷めた目で見つめるナカジと、生ぬるい笑みを浮かべるリュータ。

「うー、じゃあ誰かなぞなぞだしてよぉ!!」

喚くタロー。

「じゃあオレだすヨ!!」

「ニッキーくん、下ネタ禁止」

勢い良く手を挙げるも、サユリにニッコリと釘を刺され、黙り込むニッキー。

下ネタだったのかよ!!とツッコんだリュータは無視され、

「じゃあ、僕が出そうかな」

律儀に手を挙げたソラが謎々を出した。

「ソラの上には、何があるのでしょーか」

「ソラ?あぁ、空か」

「天国とかかナー?」

「…星?は、違うか」

「あ、わかったわかった!ソラくんの上には天井!」

「みんなハズレだよ」

ソラがくすくす笑いながら言う。

あ、わかったかも。とサユリが口を開いた。

「ソラの上には、シ?」

「サユリさんせいかーい」

パチパチと小さく拍手するソラ。

ハテナマークを浮かべるタローに、サユリがドレミファソラシーと歌う。

「あぁ、なるほどー」

「空の上に死か…深いな」

「ナカジ、怖ぇよ」

こうして話題がそれかけた時、リベンジ、リベンジ!とタローが手を挙げた。

「パンはパンでも、食べられないフラ…ンスパンはなーんだ!」

再び流れるやっちまった感。

「…セーフ、かな?」

「…アウトだろ」

「アウトー」

口々に言うソラ、リュータ、ニッキーを尻目に、ナカジがおでこから何か出てるようなジェスチャーをし、呟いた。

「…キング」

「お前はトップアーティストをなんだと思ってるんだよ!」

「アメリカン素麺フランスパン」

酷いな!!でも確かに!!と騒ぐ男子に、いきなりサユリが謎々を出した。

「ある所に、おばあさんが住んでいました。
おばあさんは風邪をひいたので、山の下の下の下の下の病院へいきました。」

全員サユリに注目し、怪訝そうな顔をする。

ナカジだけは、嗚呼それか。と頷いている。

「病院について、財布を忘れた事に気付いたので山の上の上の上の上の家に戻りました」

「何時も思うが山の上の方とかじゃ駄目なのか」

「もう、ナカジくん茶々いれないで。
財布を持って山の下の下の下の下の病院へいきました。」

「病気の婆さん元気だな(笑)」

「ナカジくんうるさい。
でも診察券を忘れたのでまた山の上の上の上の上の家に戻りました
そして家を出るとき、牛がもーと鳴き、蝶がひらひら飛んでいきました。
さておばあさんの病気はなーんだ。」

「え…と、盲腸か?」

「なんで?」

「いや、もーと蝶だから…?」

残念と笑うサユリ。

あーでもないこーでもないと、ぎゃあぎゃあヒートアップしていった時、
教室の扉が開いた。

「答えは風邪だっ!!とっとと帰れっっ!!」

「「「「「いつからいたんだDTO!!!」」」」」








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