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□jealousy!!(Kサト+ケンジ)
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「ん?サトウどこかに行くのか?」
ある日曜日、俺が朝起きてくるとサトウが料理をしていて、作ったおかずを弁当に詰めていた。
「あっ、圭さんおはようございます」
「おはよう。んで、どっか行くのか?」
「あぁ、はい。すぐ帰ってきますけど」
…弁当作ったのにすぐ帰ってくる?
「…お前どこに行くんだ?」
「友人の家ですよー」
「へー…」
…何か気になんなぁ。
「サトウ」
「はい?」
「俺も行くわ」
「…へ?」
俺も着いていく事にした。サトウが驚いた顔をする。
「圭さんは別にいいですよ、疲れてるでしょう?本当にすぐ帰ってくるし…」
「いいんだよどうせ暇だし、その弁当持ってやるよ」
「……本当にいいんですか?」
「あぁ」
俺は気になるもんは確かめねぇと気がすまねぇ主義だしな。
サトウがどこに行くのか確認する事にした。
****
「……ここのアパートか?」
「はい」
そんで着いた場所は、家からさほどの距離もないところにある安アパートだった。
何で安アパートだって知ってるかというとここには昔仕事の関係で一時期だけ住んでた事があるからだ。
だから正直、ここだと聞いた今は少し驚いている。
「…てかよ、その弁当渡す友人ってどんな奴なんだ?」
「大学の頃一緒だった人です。たまにこうしてお弁当を持ってってるんですよ」
「………へー」
…全然知らなかった。
まぁ俺は日曜と言えど基本的には仕事があるし、なくても昼近くまで寝てる事が多いしな。
「…俺って結構まだこいつの事知らないんだな…」
「え?何か言いました?」
「ん?いや、なんも言ってねぇよ」
そんな会話をしながらアパートの階段を登り、一番奥の部屋へと歩いていくサトウに俺は後ろから着いていった。
「ここに住んでるんですよ。」
「ほー、ここねぇ」
…昔このアパートに住んだ時に、一応アパートの住人については調べたはず何だけどなぁ。
全然覚えてねぇ。
そうこう考えてる内に、サトウはドアの隣についているインターフォンを押す。
ピンポーン
「………………」
「……………あ?」