闇があるから光もある

□1、 桜舞う季節
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合格発表の日。

俺は窓から新入生の姿を眺めていた。

泣いて叫ぶ者や飛び跳ねている者。

人それぞれだけど、皆喜んでいた。

それを祝うように桜が満開で舞っていた。

そして、、、、、、

「Yaーhaー!!」

悪魔が獲物を喰っていた。



【桜舞う季節】




窓からバカを見つけたので急いで生徒玄関へ向かった。

「おいっ!妖一!何クラブ勧誘してんだよ!ダメだって言っただろ?!」

「っ、なんだ斗真かよ、うるせーなぁー。別にいいじゃねぇか。」

そう言ってまた新入生の所へ行こうとしたが、とっさに腕を掴んで阻止させた。

お前は目の前にある《発表会場内てのクラブ勧誘禁止!!!》ていう看板が見えねーのかよ!

「良くないからな?何堂々と行こうとしちゃってるんですか?お前看板の字も読めない虫以下ですか?それとも俺をバカにしてんのかー?」


そういってニッコリ笑ったら俺がキレる直前なのを悟ったのかまぁ、たいぶ住所ゲットしたから今日は帰ってやるよと言って帰る事になった。

「あ、お前もこれからビラ回しに行くからついて来い。お前も歴としたアメフト部なんだからな。」

「はいはい、わかってるよ。面倒くせぇけどいってやるよ。」



こうしてこの日はビラ回りをして帰った。












「よっ、今日はどうするんだ?またビラ回り?それとも普通に練習?」

授業が終わり部室に行ったらもう二人は部室にきていた。

「あぁ、練習を5時ぐらいまでやったらビラ回りに行く。」

「もうすぐ春大会だから頑張んないとね!今年はきっと新入部員も入ってくれるだろうから、皆でクリスマスボウルに行こうね!」

「あぁ、行こうなクリスマスボウル。」

こう、意気込んでいる良寛を見ていると頑張らなきゃという気持ちが混みあがってくる。
本当、頑張んなきゃな。

「お前らチンタラしてないでとっとと練習に行くぞ!」


そう、妖一の掛け声によって俺達は練習へ向かった。






ビラ回りも終わり帰ろうとしたが、

「あ、僕部室に忘れて者しちゃたから先に帰ってて。」

そう言って良寛は部室へ行ってしまった。

「あのバカなにやってんだよ。とっとと帰るぞ。」

「お前には待つという選択氏は無いのかよ…」

「無い。」

うん、聞いた俺がバカだった。そうだよな、お前には親切と言う言葉さえ知らそうな野郎だったな。
でも、即答って……

「何哀れんだ顔でこっちを見てるんだよ?殺すぞ。」

「いや!それだけで人を殺すな!!」

頭に銃を付けられて本気であせった!!コイツなら本当にやりかねん…。

「たく、帰るぞ。」

「あれ?帰るんじゃないの?逆方向じゃん。」

そう、コイツは帰ると言って家とは逆方向に歩きだした。

「ガムが切れたからコンビニ行くんだよ。」


あぁ、なるほど。
でも行くなら先に言ってくれよ……


本当、妖一といると疲れる……

「あ、でもお前病院行くって言ってたけど大丈夫か?」

「あぁ、9時までなら良いって言ってたから大丈夫だ。ありがとな?心配してくれて。」

「はっ、もうすぐ大会だから言ってるんだよ。
……まぁ、無理はするなよ。」

「あぁ、わかってるよ。」


ふっ、まあ妖一といると疲れるけど
こういうところは妖一の良いことだと俺は思う
まあ、ツンデレだけどな!!

コイツと親友になれて本当に良かったなとつくづく思う。
あの時も妖一のおかげでまともになれたし
乗り越える事ができたのだから……


「んじゃぁ、コンビニいくぞー!!」







コンビニに付き俺は買う物がなかったので雑誌コーナーで待つことにした。

勿論アメフトが載っているスポーツ雑誌を読む事にした。


「ガム買えた?」

「あぁ、買ったよ。」

俺がスポーツ雑誌を読み終わって暇でジャンプを立ち読みしてたらガムを買った妖一がこちらにやってきた。

確かに俺は本を読むのは早いが、ガム買うのにどれだけかかってるんだよ。


「じゃあ、今度こそ帰るか。」

こう言って自動ドアが開き外にでた。

「ん?あいつは…」

外にでて妖一がおろおろしているウチの制服を着た少年を見つめていた。

「少年何かみてどうした?ウチの学校の子みたいだけど………?」

「あぁ、発表の時に住所ゲットしたやつだったから思い出してただけだ。
さぁ帰るぞ。」

そう妖一が言い歩き出そうとしたら、、、



ードンッ  ババババババババババババババー


おろおろしていた少年がものすごい速さでとうり去っていった。

………あいつの走り方、、、使える!!


「なあ、妖一……」

「わかってる。追いかけるぞ!!走れるか?」

「あぁ、少しぐらいなら平気だ!!」


そして二人で少年を追いかけた。


少年はどうやら不良に追いかけられているらしく、
不良から逃げるだめに逃げてるようだった。

しかし、駅に待ち構えていた不良がいた。

どうする少年?

そう俺が考えているてと、
なんと不良をスピンしてよけて行きやがった。
そして、電車が来てしまいベルが鳴り始めたが、、、

「イヤ行ける、、、、、飛べッ!!」

そう妖一が叫んだ瞬間

ギリギリのところで電車に乗り込んでしまった。


「やべーなあいつ、マジで使える、、、!!」

「あぁ、そうだな。
タッチダ〜〜〜ゥン!!Ya〜ha〜!」


こうして俺はあの伝説の男アイシールド21いや、
弱気でパシリの小早川瀬那を知ったのだった。





END.
 

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