大切なモノ
□第三話 怒りに燃える右手
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雨がザァザァ降っている。
この雨、昨日より強く降ってるんじゃね?
そう思いながらボケッとしていたら
部屋中にベルの音が響き渡った。
ジリリリリジリリリリ………ガチャ
「はい、もしもしフィルティーです。」
『もしもし、私よ。』
「何だ私私詐欺がよ。金無いから他あたりな。」
『ふざけないで頂戴。わかってるんでしょう。』
「たく、冗談効かないなぁ〜。だからオバハンって皆にバカにされんだよ。」
『皆じゃないわ。アンタとバカだけでしょ?で、本題に入るわ。もう仕事が終わったから前と同じように今日来て頂戴。』
「うっす。了解。」
『じゃあ、また後で。』
プッ、プープープープープープー……
あいつから電話が合った。この前ドダキャンしたあいつから。
今度また断ったら本当に殺す。てか、今日ぶん殴る。
[怒りに燃える右手]
今日も今日で時間まで暇なので、町をぶらぶらしている。
昨日よりも強い雨が傘に当たってポタポタと音をたてる。
とりあえず行くとこ無いのでまだ時間じゃないけど時計台に行くことにするか。
そうと決まればたったと行こう。
そう歩いていたらやっと時計台が見えてきた。
立派な時計台だよなぁそう思っていたら、
「エドワードさん!エドワードエルリックさん!!」
と東部の軍人がエルリックの名前を呼んだ。
てか、エルリックいんのかよ!
あいつらといると大佐に会う確率上がるからたったと離れよ。
そう思い離れようとしたら、軍人が額に傷がある男に殺された。しかもその男はエルリックを狙ってるようだ。
まじかぁー。そう来ますかぁー。エルリックくん、君この人に何したの?メッチャ憎んでます。って顔してますよ?てかさ、これってあれか?この前も思ったような気がするけど、俺コレでも軍人だから助けないとダメ?
そう思いしょうがないので助けようとしたら
ゴーン
時計台の鐘が鳴り響いた。
「……っアル!!逃げろ!!」
「…逃がさん!」
そう言って三人は細い道に走って行ってしまった。
……はっ!て、俺置いてけぼりじゃん!!でも、二人とも逃げたし助けないでいいのか?でも、あの二人死んだら面倒くさそうな事になりそうだなぁ。とくに大佐とか。
そして俺も走り出した。
「兄さん!!」
細い道に行くと二人はズダボロだった。エドワードくんの方は機械の腕が壊れてるし、鎧くんの方は鎧壊れてるし。
……二人って何者?
この時、この事件に関わってなかったら俺はこの物語りの正義達とは関わらずにすんだのに。
この時の俺はまだ知らない。
歯車は動き出した。
END.