星は瞬く
□第2話
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『どちら様でしょうか?』
私は海軍の軍艦が止まった浜辺へ丘のほうから走り、降りてきたカモメを頭にのせた男性に声をかけた。
「…君は、あいつの娘か…。こんなに大きくなって。」
あいつと言うのは父上の事だろう。私は私が映る男の目を見て言った。
『カオリです。父上に御用ですか?』
「ああ。それで、あいつはどこに?」
『あそこにおります。』
私は浜辺から遠くに見える丘にある墓を指差した。
『残念ながら父上は2年ほど前に他界しておりますが…。』
「そう、だったのか…。」
男は悲しそうな目をして墓を見つめて、私に振り向いた。
「私は海軍の元帥、センゴクという。早速で悪いが君…いや、カオリさん。海軍のために力を貸してはくれないか?」
私は黙ってセンゴクと名乗った男を見つめた。
「君はあいつから体術を学んだはずだ。その体術は『翔蝶星彗』というワ国の体術らしいのだが、体術のなかで最強と謳われる体術で血族のみで門外不出の体術。その力を海軍のために使って欲しいのだ。」
『いいですよ。』
「父を島流しにした海軍を許せないという気持ちで拒否するのもわかる。だが、その力は海軍に増大な力を…って。いいのか!?」
『ええ。』
のりツッコミをしたセンゴクは驚きを隠せないようで、驚いていた。
『3歳のころから島から出たことなんとないので、まぁ。いいですよ、力になりましょう。』
「そ、そうか。」
『元帥殿。これから、よろしくお願いします。』
「こちらこそ。」
差し出された手を私は握った。
これで島を出る理由は決まったのだ。
「海軍に力を貸す」という理由で。
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