企画専用
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ねぇ、知ってる？
あたしが最近あんまり笑わなくなった事。
「ベル、」
「なに？今王子忙しいんだけど」
他の女の子とのメールで忙しいんでしょ？
もっと上手に嘘つきなよ。
長期任務に出て、寂しくて電話しても、ベルは「うん」と「へー」しか言わない。あんなに楽しかったくだらない電話も今じゃ悲しさが募るだけの電話。
しなきゃいいのに、ベルの声が聞きたくて電話してしまうあたしはまだベルが大好きなんだ。
「ベ、ルっ…」
毎日傍にいて欲しい訳じゃないよ、毎日「愛してる」って言って欲しいわけじゃないんだよ。
ただ、忘れて欲しくなかったんだ、お互い大好きだった初めの頃の事。
ベルも、ちゃんと気付いてくれると思ってたんだ、記念日が過ぎる事に、次の記念日には、次には…って。
でも、あたしに嘘を付いて、笑ってるベルに、他の女の子と笑ってるベルに、もう疲れちゃったよ。
「ベル、あたし、もう疲れたよ」
「…何が言いたい訳？」
「待ちくたびれた。だから、もう、あたしはベルを待たない、追いかけない」
ベルがもうあたしを望まない以上、もう待つ意味もない。なにも、ない。
「ばいばい。…あの子は大事にしてあげてね」
久しぶりに、笑った気がする。嫌味な笑顔じゃなくて、無理やりな笑顔じゃなくて、ただ自然に笑えた。
疲れちゃった
本当、今までお疲れ、でもね、本当に本当に大好きだったよ。
20100318
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