/ Short story

□/ お菓子
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「紫っち、帰ろうっス!」

「…黄瀬ちん、どうしたのいきなりー」


部活が珍しく休みの日、通称犬の黄瀬が目を輝かせながら紫原へと近寄って一緒に帰ろうと言ってきたのだ。

紫原にとっては何があったのかと思うのも納得してしまう。



「この前沢山お菓子があるとこ見つけたんスよ、紫っちなら好きかなーと思って」

明るく笑う黄瀬に対し紫原は疑問が浮かぶもお菓子の事となればそんな事など吹っ飛んで即答で行くと言ってしまった。



2人で適当に喋りながら歩く事数十分。


「ここっス!」

ある店で止まった黄瀬の方を見れば少し古ぼけた店があった。


ドアをくぐるように紫原が入れば中には見た事のないお菓子がずらりと陳列されていた。


「どうっスか?」
「…すごー…」


目を見開き驚いている紫原に対して黄瀬は少し満足気に笑っていた。
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