It's impossible!!√O

□let's shopping!
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ギャップって結構あるなぁ。
今さら思ったけど角都、黒髪だったんだね。
パッと見た時わからなかったけど特徴的な声でわかったよ。
飛段もいつも上げている前髪が下りている。
……トビが一番気になるなぁ……
顔の一部分しか見たことが無いから余計に気になる。
隣を歩くトビをそっと見てみた。
口元しか見たこと無いから……って
『あれは反則だわ……』
「ん?急にどうしたんスか?」
『いや、何でもないっす……』
あまりの恥ずかしさに声が出た。
仕方なかったのはわかっているのに思い出しただけで恥ずかしい。
実際、お団子食べてる時に感じたそれも、はぐらかしこそ……してないか、あれ。むしろぶちまけおったわ。
あれ、もしかして何か、主に18禁的なふわあーぉ♡系のことを考えてしまったのではなかろうか。
いや、まあ、わたしだって一応生物やからしゃあないけれども。
『(流石に言うのは憚られたんだけどあれ盛大にぶちまけおったわなあ……かなりドン引きやわ)』
「?何でもないならいいんスけど……何買うんスか?」
アウトレットモールは広大で既にツーマンセルの相手と行動している矢先に考えてしまったのだ。
『んー……わたしの方は特にないんですが……武器類が欲しいな、とは思います』
「じゃあここ行きますか?」
目の前にあった武器屋を指してトビが言う。
入ってみると確かに沢山の種類があった。
『うわあ……すごいですね……』
店の奥に行くと鎖の先が壁などにひっかけられるようになっているものがあった。
これ……未だについている枷につけたらいいんじゃないか?
『先輩、こいつをどう思います?』
「すごく……いいと思います」
『あ、そのネタわかるんですね。じゃあちょっとこれ買ってきまーす』
「ありがとうございましたー」
買った鎖を枷にはめてみる。
枷は少し前に自力で外した。
帰ったらこの鎖付きの枷は少し歪めてグリップ式にしてみようかな。
余った鎖を腕に巻けばいつでも臨戦態勢だ。
防具にもなるので一石二鳥だ。
「似合ってますね……」
『えへへ、ありがとうございます』
まあ、あくまで護身用だけど。
『先輩は何か買うもの、無いんですか?』
「僕はそこまで無いッスよ?あ、でも……強いて言うなら、來さんにアクセサリーをつけてほしいな……なんちって」
ぽかん。
トビは何故わたしにつけてほしいんだろう。
「あ……嫌だったらいいんスよ?けど……來さんだってアクセサリーの一つや二つぐらいつけていてもおかしくないかな、って」
『そうですか……?』
「はい!」
確かに化粧っ気もないし、アクセサリーもつけてないからなあ。
『……ありがとうございます。……でもそんなに言うなら先輩も、一緒に来て下さいね?』
「えぇ!?男なんスよ、僕!?」
『……そうかもしれませんが……』
「僕で良ければ、お揃いつけてもいいッスよ?」
『!いや、そういうのじゃ……!』
「ははは、冗談です!でも、たまにはつけてもいいッスかね」
おいおいおい……今わたし……なんて言おうとしたよ……。
『、』
まただ、この感じ。
昨日からおかしい。
さっき……"アクセサリーをつけてる男性って、格好いいですよね"なんて言おうとした。
……その心は?
わたしなんかに言われたって嬉しくないだろう。
『……すみません、何か我が儘言ったみたいで……』
「そんなこと無いッスよ」
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