It's impossible!!√O

□trick or treat!
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携帯を取り出してオビトに電話をかける。
「もしもし」
『あ、もしもし。オビト?』
「あぁ」
『あのさ、例の人は保護して今アジトの外に出てきたからね』
「わかった」
電話が切れるや否やオビトが現れると神威空間に吸い込まれる。
「早かったな」
『うん。それより……』
「まさかの弟か」
『!!……うん』
「だろうと思った。……本当にお前ら血が繋がっているのか?」
『似てなくても姉と弟だよ』
「こいつは里とかにいたのか?」
『あり得るけどわかんない……』
実際真が着ているのはこちらの世界の服だ。
『ぱっとみたら木の葉っぽいんだけど額当てとか見あたらないし』
「額当てか……見つからなくてもとりあえず木の葉まで送ってやればいいだろう」
『……そうだね』
担ぎなおして木の葉まで移動する。
もちろん暁マントは神威空間に置いてある。
普段着で木の葉に行く。
「おい」
「何でしょうか」
オビトが門の所に居る人に話しかける。
「この男が道に倒れていたんだがこの里の奴じゃないか?」
「え?……あ、真君!?」
やはり真はこの里でお世話になっていたらしい。
『すみません、この子今どこに住んでますか?』
「えっと……真君の知り合いの方なんでしょうか?」
さすがに疑われたらしい。
『え、いや!違いますよ?ちょっとお見舞いしようかな、と……』
取り繕えばなんとかごまかしきれたようだった。
「この先の○○アパートの○号室です」
『え……一人暮らしですか?』
「はい」
心配だ!
ろくに料理できなかった真が一人暮らしとか心配すぎる!
『すみません、この子その部屋まで運んでいいですか?』
「あまり長居はできないぞ」
『大丈夫だから』

「あぁ……少しの間なら」
『すみません』
「ところで……そちらの男性の方、見たことあるような気がするんですよね……どこかでお会いしました?」
「いや……来たことはないが……人違いだろう」
確かにこの人30代っぽいから同期かもしれない。
『あ、じゃあ連れていきますね』
「ありがとうございます」
部屋に入り、ベッドに寝かせた後カレーを作った。
「オレも食っていいか?」
『あとでアジトで作るからちょっと我慢して』
「チッ……真はこんな姉貴を持って幸せな奴だな」
『どこが……むしろわたしなんかが姉で可哀相なぐらいだよ』
そっと頭を撫でながら言う。
『いつもわたしの奇行の所為でいじめ……あ、まだ何もしてねえわ、その頃は。じゃあ母さんの奇行のせいだな。で孤立するし……あ、ダメだやっぱりその頃から奇行に走ってたわわたし。やっぱわたしの奇行のせいもあるわ。わたしを庇おうとするし……ストレスが一番溜まる立場だったんだから。……本当に可哀想に。もう少しわたしが、強かったら……強くなきゃいけなかったのに……』
「お前何したんだ……?」
すごい不思議な顔をされる。何って……。
『……。』
「來?……そんな言えないことしたのか……?」
肩ガシッ
「?」
『……黒歴史は誰にでもあるよね。ね』
「あ、あぁ……まあな」
『うん。この話は無かった。何も無かったんだよ。何も、オビトは知らなくていい。いいね?』
「お、おう……?」
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