It's impossible!!√A

□不屈
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サクラとカカシを守っていたナルトの影分身が言った。
「本体のオレはここにいるってばよ……ただサスケのチャクラは感知できねえ」
『別空間だ』
「別空間?」
「見る限り時空間移動のようなものだろう。……オレの神威や來の神夜赭を同時に使用すれば何とかなるかもしれん」
「來……アンタって何者なの……?」
『……今は目の前に集中しろ。全部片付いたら、話せることは全部話す』
「……さて、今のこの状況だが……オレと來は別々に動くか。非常に不本意だが。非常に
『二回も言わんでいい。ナルトの影分身とチャクラを補給できる忍が一人ずつつけば何とかなるかもな』
「わ、わたし?」
「そうだ。サクラと鬼鮫がオレか來についてきてくれれば何とかする」
「……わかった。わたしがあなたと行く」
「では私はオビトさんと」
『よし、決まりだ。問題は連絡手段だが』
「これを使え」
オビトは來に紅いチャクラ石のついた首飾りをかけた。
「鬼鮫にかけてるのと同じだ。これで連絡は取れる」
『わかった、ありがとう。では春野サクラ。覚悟を決めろ』
「えぇ」
「手っ取り早く終わらせるぞ」
「はい」
「オレ達はここでカカシさんの護衛とお前らを待っている」
「早く帰ってこい」
ナルトの影分身による一斉攻撃によりカグヤが空間を移動する。
「(今だ)」
神威!/神夜赭!
二人は同時に瞳術を使う。
『くっ、ぅ……!』
來は左眼を苦痛に細める。
『巧く入り込めたか……』
サクラはここで來の様子に気がつく。
來は荒い呼吸を整えるようにしてチャクラを練っていた。
よく見れば左腕の傷口が開き血を滴らせている。
「あなた……もう、チャクラが無いんじゃ……!」
『違う、無いのはチャクラじゃない……』
來は首を横に振った。
『無いのは、……時間だ』
「時間……?」
『何もかもが手遅れになってしまう前に片をつけないとな』
來の傷だらけの左手が、淡い光を放って透けはじめていた。
「!?その手……!」
『(バレたか……)余計な心配は無用だ。……今はサスケを連れ戻すのに……集中しろ』
「でも……!」
『本来の目的を忘れるな。目の前の状況に集中しろ』
「(この人……)」
サクラは來を見つめた。
「(死ぬ気で、ここに来てるの……?)」
『……なんだ、その目は……まだ何か言いたいか』
サクラは來の尊大な、上からの言い種に言った。
「あなた……死ぬために来たわけ?ちゃんと生きてくれないとわたしも困る」
『馬鹿か。誰も死にたいなんぞ思っていない。まだ、約束すら果たせていない。……だから、死ぬわけにはいかない。この戦いはあいつらの敗北に終わらせる』
來はウエストポーチから予備の黒いグローブを取り出すと左手を押し込んだ。
『この戦い……負ける訳にはいかないからな。そのためにも、協力してくれよ』
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