It's impossible!!√O

□are you ready ?
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『んと……まあ、何故か気がついたら空を飛んでて落下した先に居たのがあなただったのです。運よく、ペインさんの体が丈夫なおかげでわたしはこの通り、事なきを得た、という形であります』
「変な話ね」
『わたしも何が何だか……ポル○レフ状態というのか……どうして異世界に飛んできたのかわかりませんがありのまま、今起こったことを話したぜ!ってことです』
「うん……お前のテンションはよくわからんが、なるほどな。お前が異世界だと言う理由は?」
『いえ、単純にわたしのいた世界であなた方のような色鮮やかな髪や目の人は居ないので』
というよりも、ガラス窓に写った自分の顔が変わっていたからだ。
どこがどうとも言えないけど、こんな顔じゃなかった気がする。こんな整った顔はしてなかった。
「そうなの……チャクラはどう?」
『チャクラ……?』
「……忍はいないのか」
『居ません。昔は居たらしいですが、遠い昔の話です』
「……なるほど……この世界には忍がいる。オレ達も忍だ」
『なんと』
「……困ったな、身寄りはないのか」
『はい……』
うーん、これならしばらく厄介になりたいものだけど……迷惑だろうしなあ……相手は忍だしむざむざと殺されてしまうかもしれない。
それならいっそ今ここで一思いに殺されてしまいたい……。
そう腹を括っていれば耳に飛び込んできたのは意外な言葉だった。
「どうせなら、暁に入るか?」
「でも、危険だわ……」
「戦闘要員とは(まだ)言ってないだろ。家事を手伝ってくれるんだったらいいと思う。……それに鬼鮫だって大変そうだ。アイツにも任務があるからいいだろう」
『あの、暁というのは?』
「彼が率いる忍の小隊よ。危険なことも多いの。……あなたはどうしたい?」
ペインはわたしが一般人()だと知っているからこその提案をしてくれている。
……よし。
『……自分で良ければ、お願いします』
「え、本当に?……大丈夫かしら……」
『少し融通の利かないところもあるかもしれませんが……お役にたてるのであれば』
「よし、決定だな」
「どんなお仕事してたの?」
『えっ、あ、いやー……そのー……』
「人には言えない仕事?」
『いや!断じてそんなんじゃないですけど!……説明はできませんね、こればっかりは』
「そう……」
いや、ほんと。詳しく話そうと思ったらまた面倒くさいのよ。
どうやら今から出かける途中だったらしく、促されるままペインと小南に続いて森を進むとやがて大きな岩山に着いた。
ペインが指を素早く複雑に絡ませると(後で知ったが印を結ぶと言うらしい)、岩が移動して入り口が現れた。
どんな仕組みかは知らないけど純粋にすごい。
『うわあ、凄いですね……』
「あぁ、印の結び方がわからないうちはあそこにあるドアを使ってもいいぞ」
『(なんという好都合設定……いや、鍵を植木鉢の下に隠したりすんのと感覚的には同じなのかな……?)これの意味無くないですか』
でもこの時点でわたしは大変なことに巻き込まれていたことなんて知らなかった。
少なくとも、それが忍び寄っている気配にわたしは気付けなかった。
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