It's impossible!!√O

□You Go Mad !
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でさあ。
『なーんでわたしが捕らわれちゃってる訳かなー?』
目を覚ますと両腕に枷が嵌められてこんな薄暗い部屋に居たのだ。あれれーおっかしーぞー?(棒読み)
無罪だ!冤罪なんだ!なんてふざける余裕、流石にわたしにもなくて。
何せ法的に引っかかることはしたことがない真面目人間なので。
見上げた天井に鉄格子の窓がある。
視力だけは無駄に良いわたしが見る限りどうやら森の地下にある部屋らしい。
わたしの腕同士を繋ぐ枷は動かすとガシャガシャと音が響くだけで外れそうにない。
『……』
目の前には鉄格子。
いかにもブルーベリー色のあいつがガシャガシャやってたようなタイプの鉄格子。
白鳥さんってこういう鉄格子にガンガンやったりして手錠壊してたって聞いたけど……まあいきなり行動を起こすような軽率なことは控えるべきだろう。
少し様子を見ておかなければ。
それにしても何だか力が抜けているような気がする。
というか生気が奪われていっている、ような……だとすれば危ないんだけど。
せっかくわたしの為に場所を作ってくれた暁に凄く申し訳ないし早く帰りたい。
ってか誰なんだこんなことした人。
そう思っていればキィ……と扉が開いた音がした。
誰かが来たようだ。
後ずさって座ると様子を伺ってみれば鉄格子の向こうの人影がろうそくの灯に照らし出された。
「あら、起きたみたいね……私は大蛇丸っていうの」
こいつがどうやらわたしを捕らえてくれやがった輩らしい。
ん、もしかしてさっきの人とぐるだったのか?
『……あの、わたしとどこかで会ったこと、ありますか?』
「あるに決まってるじゃない。まあ、あなたの元の世界だったけど」
『え?何でわたしが異世界人って知って……』
いや、ちょっと待て。
この感じの不審者……そういえばこの世界に来る直前に見たような気がする……?
……いや、さっきのとグルなんだとしたら。
「知ってるも何も……私があなたをこの世界に連れて来たんだから当たり前じゃない」
(´・-・`)
『いやいや!一般人であるわたしを連れて来て何の意味があるんですか!?』
本当にわからない。わけがわからないよ。どこぞのインキュベーターが脳裏に過ぎる。お呼びじゃねーわ。
だがついでに何で捕らわれているのかも聞けるかもしれない。なにゆえにホワイ?
「大きな意味が私にはあるのよ……あなたは本当に凄い能力と可能性を秘めているの」
え、何言ってんのこの人。
『イカれてるのか……』
「あなたから見ればね。でも私は無駄なことはしたくないの」
『ついでに聞かせてもらうとここってどこなんですか』
「あなた専用の部屋よ」
『それこそ金の無駄使いだろ!』
「さて……あなたにはとても素晴らしい血が流れているの」
『わたしの渾身のツッコミをスルーした挙げ句何となくホラーなこと言い出したよこの人!?』
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