It's impossible!!√O

□You Go Mad !
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「この世界には六道仙人と呼ばれる忍の始祖がいた。その息子二人のうち兄は仙人の瞳力とチャクラの強さを持ち、弟は大きな愛と強靭な身体を持った。後に兄の方の子孫は[うちは一族]、弟の方の子孫は[千手一族]と呼ばれた」
おう、何か語り始めたぞ。
でもわたし神話とか好きだよ?うん、何となくおもしろそうなので聞いておくことにした。ありがたく思えふはははは。
「さて……その兄……名前はインドラと言ったわ。彼には子供がたくさん居たと言われているんだけど……末の子は忍術はおろか、体術の出来も悪かったそうよ」
『はあ……』
「でもね……ある日突然、その子は消えたそうよ」
『へえ、行方不明ですか?』
誘拐からの殺人かなあ。
「らしいわ。でもこの子の行方を探っていくと……この子は違う世界に行ってしまっただけだった」
え、何、忍って超能力者なの?
いや、さっきの印を結ぶだけで岩がゴゴゴーみたいなん見ればもしかしたらとは思ったけどさあ……。
「私もその人の後を追っていくとあなたの居た世界に行くことができた」
『へぇ……』
そうなん。
「その人はその世界で子孫を残した。やがてその子孫達は先祖を忘れ、思い思いに生きた。自分達の先祖が同じであることを知らない、ある子孫達の間に子供ができた。それがあなたと弟君なの」
そんなこともあるのか。
事実は小説より奇なり、って奴だよなあ。
……ん?
『えー……っと、うん、つまり、要するに?かいつまんで言えばわたしがそのうちは一族ってことですか』
「平たく言えば、そうね。それで、術の影響を受けるリスクを伴う可能性的に弟君よりもあなたを選んだという訳。とにかくあなたを鍛えてあなたがいい器になるようにするために連れてきたのよ」
大蛇丸曰わくこの部屋とわたしに嵌められた枷は連動していてわたしがこの部屋にいる限り半永久的にわたしの中にあるチャクラを吸い続ける仕組みになっているらしい。
さっきの生気が抜けていくような感じはこれだと思う。
「あぁ、あともう元の世界には戻れないと覚悟しておいた方がいいわ」
『あ?』
「わたしですらもうあちらの世界にはいくことができないから」
何なのこいつちっと理不尽すぎるんでねえの。
……まあ別にどうでもいいんだけどさ。
『そもそもわたしなんかにそんなチャクラなるものがあるんですか』
「なかったとしても引き出して強くする為にこんなことをしてるのよ」
『だとしても退屈です』
「いくら捕虜とは言ってもあなたは特別だし……そうね、本ぐらいなら貸してあげる」
こうして奇妙な生活が始まった。
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