It's impossible!!√A

□互換
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「……あぁ、來……可愛いよ……あぁ……っ、好きだ……!」
はあはあと荒い息のまま想いを告げるがよくよく聞けば電話の切れている音。
まあいい、とオビトは電話から顔を遠ざける。
『……。』
そして來の赤面を見た。
「……どうした?」
『あ……いや……そ、その……』
……ふむ。
「ほう……なんだ、恥ずかしいのか?」
『ちがっ……!……オビトが、素面でそんなことここまで言うの初めてだったから……』
「そんなことって?どんなことだ」
『(やっぱり意地悪(ドS)だ……!)な、なんでもない!』
「そうか」
ニヤッ、と笑うオビトに來はばーか!とだけ言うと扉に手をかけた。
「もう少しここにいても良いんだぞ?」
『ダメだよ』
「む……ダメ、か」
残念そうに呟いたオビトに來は苦く笑った。
『きっとそちらの"私"はわたしよりも恐ろしいだろうからね』
「そうか?」
『かなりね。こんな告白されたんだからきっとそのうち嫌というほど思い知らされると思うよ。ご愁傷様』
「それでも好きでいるさ」
『(その辺はこっちのオビトと変わらない、かあ……)……ふふ、わかった。ごめんね、意地悪言っちゃって』
こっちの''私"によろしくね、と笑うと來は扉の向こうへ消えた。
ガチャッ
「……」
……。
「……。」
…………。
「……?」
入ってきても良さそうなのに、來は来ない。
もしかして帰ってきていないのか?
オビトはドアを開けた。
ビクッ!と無言で肩を跳ね上げた來……右眼に黒眼帯をつけたいつもの來がそこにいた。
「……早く入ってこい」
『む、ぅ……』
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