短編集

□妹、強し…
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「うちでも口悪いからそうじゃないかなとは思ってましたけど。」


「あ、家でもなんだ。」


「でも、口悪いだけで実際怖いことないですよ?」


「おい本当もう帰れ!」


若干冷や汗を流し始めた宮地。


「だって、本当に轢かれたり、殴られたことあります?言うだけ言って、実行には移さないですから。」


「あー、そうかも。」


「お前、本気で殴んぞ。」


いつもの覇気はどこへやら。


目が泳いでいる。


「殴ってみろよ。殴ると手ェ痛めるんだよね、当たり所によるけど。」


「へーぇ、なんで知ってんの?!」


「そりゃよく清志なg」


「さっさと帰れっつってんだろ!!」


遮って怒鳴るが、びくともしない。


「えー、でも続き気になるんすけど。」


高尾がニヤニヤしながら言った。


「ですよね?!」


「〜ッ、トイレ行ってくるわ!」


宮地がトイレへBダッシュ!


それはもう、すごいスピードで。


「あ、逃げた。」


「ま、続き言っちゃいますか。それで、よく清志殴るんですけどね、」


「あの宮地さんを?!マジで?!」


「一回殴れば轢くとか言わなくなりますよ。」


「すげっ!」


「けっこーヘタレ。でね、本当にパイナップル持ってんですよ。」


「パっ、マジで?!ギャハハ!!」


「でも、こないだ食べちゃいました。お腹すいた時にちょうどあったから。」


「アンタスゲーよ!」


目を丸くする高尾。


「あともう一つ。次脅されたら、コレ軽く投げてみて。反応面白いですよ。」


「了解!」


「じゃ、帰りますねー。清志をよろしくお願いします。さよならー!」


そのままサッサと帰ってしまった。
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