短編集
□少年の喜怒哀楽。
2ページ/6ページ
【喜】
「姉ちゃん!見てみて!」
「ん?」
「今日これ作ったんだぜ!」
自分の作った凧を掲げる清志。
「あら、上手に出来たね。」
「うん!生活で作ったの!」
「外行って凧揚げしてくる?」
「やる!」
笑顔で駆けてく清志。
「よし、公園だ!」
「姉ちゃん、俺ね、学校で揚げたとき、一番高く揚がったんだぜ!」
「お、すごいじゃん。」
「でね、凧に絵書いたんだけどね、」
「何書いたの?」
「バスケのゴールとボール!!」
「バスケ好きだねぇ。」
「うん、俺、おっきくなったら、バスケット選手になる!!!」
「そっか〜、楽しみだね。」
少年が夢を抱いた日。