幼馴染み
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なんなんだ、そう思って半ば呆れていたら、コンコンとドアをノックする音が聞こえてきた。
「誰?」
あたしがドアに向かって声を掛けると、途端に聞きなれた高い声がした。
「あたし。入っていい?」
「いいよ。」
そう言うとドアが開き、テヨンオンニが入ってきた。
「あ、ドンへもいたんだね。」
オンニは少し驚いた顔をして、ドンへに声を掛けた。
ドンへは、ベッドで横になりながら、顔も上げずに、片手だけあげて合図した。
「丁度いいわ、ねえ二人ともこれ見てよ。」
「え?」
オンニはベッドの上に雑誌を広げた。
その雑誌では、キラキラと光を湛えた真っ白いウエディングドレスが所狭しと並んでいた。
「キレイ・・・」
ため息を吐くと、ドンへがあたしを見ながらにやにやと笑っていた。
「何よ。」
「いや、名無しさんがコレを着る日は、生きてるうちに来るのかなって思って。」
あたしは無言でドンへを殴った。
途端に不安になったのは、言うまでもない。
あたしの頭の中では、以前見てもらった占い師が、意地悪く笑っていた。
結婚線が無いあ
たしは、果たして結婚できるのか。
もしもあの占いが的中したら、あたしは永遠にこの真っ白いふわふわのウエディングドレスを着ることはない。