09/13の日記
16:20
「気品」だとか「威厳」だとか
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お久しぶりですね。お元気ですか?
毎日、信じられない暑さですね。
拍手、コメントありがとうございました。
お返事書かなくてごめんなさいね。
毎日のように飛び込んでくる信じられないようなニュースの数々に
なんだか・・・ここのところ疲れて
ちょっと元気をなくしていました。
さて・・・
エリザベス女王が亡くなりましたね。
わたしにとっても子供の頃から、女王様と言えば
この方のことでしたから、やはりね、寂しくなりましたね。
それで、何か書き残して置きたくなりました。
なんと言うか、すごく気にしていたわけでもないけれど
ごく当たり前に存在していたものがまたひとつ
この世から消えていくことに立ちあう
そしてそれは自然の摂理だから
自分にとっても無縁のことでもないし
しかたないと解っているけれどやるせない・・・
そういうさびしさです。
カシミヤのカーディガンにキルトスカートという
英国の老貴婦人の普段着といった姿が素敵だと
思ったけれど
ダイヤや真珠をちりばめた王冠や首飾りや毛皮に
埋もれそうになっていても
金モールで大袈裟に飾られた儀仗兵の群れを引き連れていても
自然に見えて滑稽にも見えないなんて
この方くらいではないかしら。
(この方のまえでは「気品」だとか「威厳」なんて言葉すら滑稽に思えてしまう)
しかし、同時に大英帝国の、占領と殖民と略奪という血なまぐさい過去も
思い起こさずにはいられない。それはこの方のせいではないのだけれど。
女王もどちらかと言えば負の遺産のほうを
多く受け継いだ人であったでしょう。
今の時代、王様や王女様が一番幸せだなんて思っている人がいたら
かなり不思議な人だと思う。
────ままならない人生を誠実に生きぬく・・・
そういうことを身をもって示してくださった
大勢いる人たちの中のひとりかもしれない
わたしにとっての女王は。
さて、近況を少し・・・
遠方で独りで暮している母が厄介な病に罹ってしまって
手術には立ち会ったけれど
コロナ渦で、お留守番をしているくらいしか
して上げられる事もない。
「もう、帰って頂戴。鍵はお隣に預けておいて。
退院のときは友達が車で来てくれるから心配しないで」
────はい・・・。
「化学療法のために入院勧められたけれど
帰って来たわよ。ベットで寝てても退屈だし」
幸い経過は良好らしい。
母は普段どおり生活しているようだ。
化学療法を行った後は、副作用が
噂どおり、けっこうきついらしい。
「貧血にならないように必死で食べてるの。
じんましんがでてつらいわ。
髪が抜けちゃったけど涼しくていいわ。
○ンバンで素敵な夏用のベレー帽を買ったの。
涼しくなったらウィッグを被ろうと思って
用意してあるの。ファッション用なの。
そんなに高くなかったわ、人毛じゃなくて
ええっと・・・」
────カネカローン?
「あ、そうそうカネカローンのウィッグ。
国際会議でアフリカ諸国の代表の女のひとが
被って出てくるみないな感じで
ちょっと華やかなの」
────ああ・・・そうなの・・・
わたしの知らない所で泣いているのかもしれないが
本人がひょうひょうとしているので
わたしも、ひょうひょうと振舞うしかない。
我われも、ままならない人生を生きているのだ。
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