*main4-1

□俺達の関係。【R-18】
3ページ/9ページ

「そろそろか…」
仕事が切りの良いところこまで行くと懐中時計で時間を確かめた
そして資料を片付けると俺は我が国の王へのもとへと向かう


外務省に努めているとは言え俺みたいな若手がどうして王に謁見しに行くかと言うと
王から直接大きな《仕事》を受ける事になったからだ
この国の未来に関する重要な《仕事》だ
その内容って言うのは



「あっ凛!!」


「ああ?」
読者のために解説を考えながら玉座の間へと向かっていると
後ろから自分の名前が呼ばれ振り向く



「なんだ真琴かよ」
振り向いた先に居たのは真琴だった
こいつはガキの頃からの俺の幼なじみ
真琴もこの王宮の警察庁で働いている



「なんだって酷いなー
会うの久しぶりなのに」


「そんなに久しぶりか?」


「久しぶりだよ
だって凛いつも国外に飛び回ってるから」


「当たり前だろ外務省なんだから
お前は…また筋肉付いたか?
デカくなった気がする」


「まあ警察は身体が大切だからね
でもこれからは事務仕事ばっかりで身体もなまると思うけど」


「なんだ出世したのか?」


「出世と言うかちょっと特殊な仕事って言うか任務って言うかそんなのを引き受けて…」


「お前…もしかして今から王に会いに行くのか?」
はっきりしない口調に俺はある事が頭の中に浮かび
それを確認するために真琴に問う



「うんそうだよ
なんで分かったの?」


「…俺も行くんだよ」


「えっそうなの!?
と言うことはもしかして凛もあれ引き受けたの!?」


「ああ…」


「そうなんだ…」
知り合いが、真琴が俺と同じくあれを引き受けたと言う事に
これからの事を考えると俺と真琴の間に何とも言えない空気が流れる



「それにしても他にも居るとは聞いてたけどまさか真琴とはな
世の中狭いな」
気まずい空気に耐えられなくなり
俺はこれからの事には直接触れず適当に話を振った



「うんそうだね
でももう一人を知ったら凛はもっとそう思うと思うよ」


「ああ?どういう事だよ」


「それはね…
あっもう先に来てるよ」
そう言っていつもの笑顔で真琴は玉座の間の前に立っているある人物を指さした



「なっ遙!?」
真琴の指差す先には俺のもう一人の幼なじみ遙が立っていた



「凛か」


「えっおまっ嘘だろ!?」


「まあ落ち着いて凛
おはよう遙」


「おはよう」


「ん?遙ちょっと焼けた?」


「ああ昨日までオアシスの水態調査に行ってたからな」


「えっオアシスどうかしたの!?」


「いやただの定期的な調査だ」


「そっか良かった」
遙も俺達と同様宮殿の環境省で働いている
ってそんな事よりもだ
まさかの遙まで一緒とは思わなかった
てか顔見知り3人ってマジかよ



「おお3人とも揃って居るな」
そこにやって来たのは国務大臣だった
俺達への《仕事》を王と一緒に依頼した人物でもある
そんな大臣に俺と遙は頭を下げ真琴は敬礼をする



「そんなに硬くなるな
おめでたい話でもあるのだからな
それでは中に入るぞ
殿下がお待ちだ」
俺達3人は大臣の後ろを次いで玉座の間へと足を踏み入れた
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ