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□俺達の関係。【R-18】
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「失礼致します
3名連れて参りました」


「ご苦労
3人とも頭を上げよ
よく来たな」
部屋に入り俺達は跪き頭を下げた
そして殿下の声で緊張しながらも顔を上げる
そこには当たり前だがこの国の最高位の国王が玉座に座っていた
こんな間近で見るのは初めてでその雰囲気に飲まれそうになる


俺は気をしっかり持つためにも自分の隣の様子を少し伺ってみた
すると真琴は完全に空気に飲まれていて今にも倒れてしまいそうな表情だった
警官として大丈夫かよ
一方遙はいつも通りの無表情
昔から全然変わらないなこいつは
そんな2人の様子を見ると少し落ち着いてきた



「殿下、姫様はどちらでしょう」


「声はかけてある
もうすぐ来るはずだ」



ギギギ〜



「失礼致します」
殿下と大臣が話していると
玉座の間の大きな扉が大きな音を上げてゆっくりと開いていく
そしてその向こうから声と同時に一人の女性が一礼をし入って来る



「お呼びでしょうかお父様」
そう入ってきたのは
殿下の一人娘であり亡き妃様を次いで女王の座をに着いた《雅様》だ



「おおすまないな呼び出して」


「いえそれは大丈夫ですけれど
もう一度改めて伺いましょうか?」


「いやお前も関係ある話だ
こちらへ座りなさい」


「はい」
俺達の方を少し見て伺うも
殿下の指示通り姫は玉座の隣の席へと向かう



「こんにちは」


「っ!!」
俺達の隣を通り過ぎる時姫が俺達へ笑顔で挨拶をしてきた
それに少し驚き不覚にも身体をビクつかせてしまった
しかし空かさず頭を下げる遙と真琴も一緒に


この姫は結構変わっている
俺達のように家臣や家来たち誰にも構わず満面の笑顔を向け挨拶をしたり会話をする
俺は仕事でよく国外の貴族様たちと会うが
こんな貴族様、王族には会ったことないな
その他にもこの姫様は



「お父様
こちら予算計画案です
目を通しておいてくださいね」


「ああ分かった
そうじゃこの前の資料印鑑を押しておいたぞ
大臣に渡しといてくれ」


「かしこまりましたわ」
このお姫様は王女の地位着きながらも
文部科学省に務め大臣補佐をしている
どれだけ姫様らしくない姫様なんだよ


でもこの誰にでも笑顔で接する
そして王族だからと言って自分の地位を前に出さない
この2つが民衆にも好感がよくこの姫様を支持する者が多い


俺も数回は姫様と軽く仕事をしたことが
この姫様はなんと言うかあれだ
超が付くほどのお人好しだ
もう優しいとかじゃねえんだよ
他人の事ばっかり考えてるお人好しなんだよ
呆れるほどにな
そして何より笑顔を絶やさない奴だ


それが俺の持ってるこの姫様のイメージだ
いや俺だけじゃねえな
みんなが言ってるイメージだ
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