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□俺達の関係。【R-18】
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「それでお話ってなんですか?」
殿下と姫の会話が終わると姫は大臣に話を振った



「実は例の話についてで御座います」


「例の?…っ!!
…あの話ですか」


「っ!!」
大臣の言葉に姫の表情から笑顔が一気に消え嫌悪感の表情に変わった
それを見て俺は驚いた
あのいつでも笑顔を振りまいていた姫様が笑顔を消し
見たこともない表情を見せたからだ



「この3人が候補として選ばれました
では姫様に挨拶を」


「はい
私は外務省所属、凛と申します」


「おっお初にお目にかかります
私は警察庁所属、真琴と申します」


「環境省所属、遙と申します」


「そう…」
本当に簡単に自己紹介をした俺達
そんな俺達を姫はあの笑顔は全く無かったような無表情で虚ろに見つめる
そんな姫の反応に殿下や大臣を含めたその場に居る姫以外が
驚き気まずい雰囲気を醸し出す



「あの…顔合わせだけでしょうか?」


「いっいえ
今から内容の確認等も行いたいと考えています」
その少しの沈黙を破ったのは姫だった
そしていつもと様子の違う姫からの質問に大臣は少し動揺しながらも答えた



「…確認するほど大した内容では無いはずですよね
私はこれで先に失礼させていただきます」


「しっしかし日取りなどのお話も!!」
そう言って立ち上がり出口へと向かい歩く姫に大臣は慌てて呼び止める



「私は今日からで構いません
あとは皆様でお決め下さい」


「おっおい雅!!
そんなに急がなくても婚約者との初めての顔合わせではないか!!」


「婚約…者…」
殿下が宥めるように言葉をかけたらその言葉に姫が足を止めた
そして俺達の方に視線がやってくる
その視線は冷たく少し身を強張らせてしまった
しかしその視線は直ぐに逸らされた



「申し訳ございません陛下
私仕事を途中で抜けだして来てしまった為直ぐに戻らないと行けません
…大丈夫ですちゃんと行いますから」
淡々とそう言うと俺達の前から出ていてしまった



「…我々の人選ではお気に召さなかったのでしょうか」


「雅は見た目で人を決めるたりせんよ
だからそんな事は無いと思うが
すまぬな3人とも
娘があのような態度を取って」


「いっいえ!!とんでもありません!!」


「姫様はとても忙しい方と存じています」


「そう言ってくれると有難い」
俺と真琴がそう言うも殿下は申し訳無さそうな表情を見せる



「それでは姫様抜きで私達だけで話を進めましょう」
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