溺れる。

□存在
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「最近、どした?……部活忙しいのか?」



夏休みになって偶然会ったとき、彼に言われたその言葉に、何も出てこなかった。



「ま、俺は夕南が元気ならそれでいいんだけどさ」



そう笑いかけてくれる姿が愛おしくて好きで大好きで。



ちゃうんよ、部活なんかなんも忙しくないんよ。ほんまは毎日きよにいのバスケ見たいんよ。



お薄たてて和菓子頬張るだけの怠けたここの茶道部は、私にとっては着物着れるだけが取り柄で、面白みを見つけられるような構造にはなっていない。



少しかじった事があるらしい知ったか先生が気まぐれに作法を教えるだけで、後は毎回愚痴噂パーティー。



所属クラブの変更は半年間変更できない、という悪魔の校則で私は身動きも出来きずにただ後悔を噛み締めるしかなかった。




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