Short Story

□いつだってほんとは
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最近私の彼氏は忙しい。



朝から晩まで、ずっとバスケバスケバスケ。



彼がどれだけ頑張ってるか知ってるし、今年が最初で最後のチャンスな理由も知ってる。木吉くんとは同じ組だし、挨拶も世間話もする普通にいい友達だ。



それでも、最近はめったに一緒に帰らなくなった。



メールも電話もめっきり減ってしまった。



彼と私はクラスも違うし、しかもそれが1組と8組ときたもんだからすれ違うことすらもない。



一日一通のメール。それだけが私と彼とをつなぐ一本の糸だった。



『ごめんね、今日も部活で遅くなるから暗くなる前に帰ってね。』



急に繰り出すダジャレを除けばほぼ全てにおいてクールな彼はメールもクールに簡潔に。



いいの、分かってる。彼女の立場からすれば今の彼に対してできるだけバスケに集中してもらうことが一番良いんだから、このままのほうがいいんだ。



このシーズンが終わったらで、いいの。彼に甘えることは今はすべきことじゃない。









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