スンリのおばか生活。
□rainy cats
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・・・寒い
ザー・・・・
土砂降りの雨の中、折り畳み傘は私の肩までは守ってくれない。
ないよりマシだけど、まずいなぁ〜・・・
明日はあの人とデートなのに・・・。
(・w・)「はぁ・・・・・。でも、今日買わないと・・・・。」
前回のデートのとき入った雑貨屋さん。
かわいい女の子ものの雑貨ばかりだったけど、カレは目をかがやかせていた。
そんなカレがかわいくて、ついつい笑顔になっちゃう私。
その時、カレが小さなネコのキーホルダーを手にとって、私にそっくりだといって大はしゃぎしだした。
見せてもらったら、
・・・ふてぶてしい顔の黒猫のキーホルダー。
どういう意味よ!って怒ると、スンリはしゅんとして謝り、それを元の場所に戻した。
でも店の中にいるときはずっとそのキーホルダーを横目で見ているし、店を出るときも、凝視してたし・・・。
どんだけ欲しいの!?wって疑問だった。
でも、今となっては、そういうの理解できるかも。
ちょっと変で変わった小物って、なんか意外とかわいく見えたりするし、周りからなんていわれたって、欲しいものは欲しいよね。
すぐかっとなった自分、反省。
そして明日、そのキーホルダーをカレにあげようと思い、今その雑貨屋さんに向かってるってわけです。
(・w・)「くしゅっ」
あうー・・・・。
いきなり降り出すなんて、いじめだよ!
そんなこんなでやっと雑貨屋さんに到着した私。
さっと買って、すぐに家に帰ろう!
この前そのキーホルダーがあった場所に行く。
・・・・・・・・・・・ん?
完全に脳内停止状態。
なんでないのーーー!
ちょっと、・・・え!?
脱力。
折角ここまでびしょびしょになって買いにきたのにっ!!
あ。
近くに、色違いの白いキーホルダーを見つけた。
手に取ると・・・
こっちのがぜんぜんかわいい。
目はくりっとして、なんというか・・・
凛々しい?
なんか・・・・カレみたい。
よし。これ、買おう。
カレが欲しい黒猫じゃないけど、
顔と色が違うだけだし・・・!
レジに行って会計を済ませると、外に出た。
ドバー・・・・・・・
・・・・いじめが激化している。
「・・・・はぁあ・・・。」
でも、帰らなきゃ。
折り畳み傘をさすと、小走りで道を行く。
・・・ちょっ、これ、無理!!
だってもう、髪の毛びっちょり!
しかも、体はずぶぬれ。
服の色が、雨で変わっちゃった。
あ・・・、
細い路地を見つけた。そこは、綺麗じゃないけど雨があまり入ってこない場所のようで、地面が乾いていた。