Book〈黒バス〉
□故意に恋して
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「遥歌っちー!」
そう言いながら黄瀬はわたしに
飛びつく。
「部活今日で引退っスね!お疲れ様っス!」
「嫌み?明日からあたしは勉強漬けなのよ?」
「俺が勉強教えてあげるっス★」
「1年には無理よ。」
あれからわたしの隣にはいつも黄瀬がいる。
まさか黄瀬のことを抜けなかったのが
故意にそうしていた自分のせいだったとは。
「俺、最初遥歌っちに嫌われててよかったっス。」
「なんでよ。」
「その分今の幸せが大きいから★」
黄瀬はわたしの唇にそっとキスをする。
わたしは照れ隠しに
「勝手に言ってれば。」
そう言って参考書を開いた。
END