君の名前にアンダーライン
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「お昼はごめんね。三郎に話しかけたんだってね」
「あー、はー。完全に不破先輩だと思って全部話し終わってからおはま先輩でしたっけが三郎って呼んだので気付きました」
帰りに図書室で当番をしていると不破先輩がやってきた。
どうやら鉢屋三郎先輩は彼に全てを伝えてくれたらしい。
不破先輩が手でプリントをひらひらさせているのを見ると、プリントもご丁寧に渡してくれたようだ。
「彼はぼくの従兄弟の鉢屋三郎。学級委員長委員会だから」「庄ちゃんと同じですね」
「…そうだね」
不破先輩は私がは組クラスタだと知っているので苦笑しながらもは組話をきいてくれる。
なんて優しい人なんでしょう。
「そういえば三郎が美覇ちゃんのこと誉めてたよ」
「素直な子だねって。表情が正直すぎるとも言っていたけど」
うーん、誉められてけなされている。
顔にでやすいのは自分でも知ってたから何とも反論できないのが悔しい。
素直かは微妙だけど。
「素直ですかねー」
「ていうか言葉がストレートだよね」
「それって汚点じゃないですか?」
「ぼくはいいことだと思うよ」
眉間に皺をよせたあと、不破先輩の言葉を聞いてすぐ笑顔になる私はやっぱり気持ちが顔にでやすいただの阿呆だった。
それを見た不破先輩が笑ったから、少しなおそうかなとも思わなくもない。
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雷蔵大好きです。