緋色の告白

□06
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06欲しがり

「チャーリーには今までたくさん我慢させてきたと俺も思う」
「あいつは弱音をあまり吐かないし弟たちに弱い自分を見せたくないんだ」


いつもよりビルの声が優しい気がした。
可愛い弟だもの、当たり前よね。

「俺はやりたいことが都合良く親に迷惑をかけないものが多かっただけで断念したことはいくつかある」

「チャーリーの場合は逆に近いかもしれない。というよりはチャーリー自身が気付いていないだけでかなり親は喜んでる」

「クィディッチでは優勝に導いたし伝説なんて呼ばれている。加えてキャプテンにもなった」

「あいつは自分を過小評価しすぎなんだ」

「俺はむしろチャーリーのが活躍していて凄いと思っているんだけど…なかなか伝わらない」


ビルの話には共感できたし、ビルはチャーリーをよくわかっていた。
チャーリーは実力をひけらかしたりしない。
私が凄いと誉めるとそんなことないと謙遜している。
パースくらい胸を張っていればいいのにと私は思ってしまう。

「ビルがそう思っていてくれたなら安心。変なお願いしてごめんなさい、忘れて」

「最後に決めるのはチャーリー自身だからなにも言わないよ」

ビルはひとのびしてから立ち上がりおやすみと私の頬にキスして寮へと歩いていった。


チャーリーはビルには勝てない…色々な意味で。





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