長編

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―翔の場合―





『へぇ…ここが立海大付属中学校か…』



太「どうせ、見たことあるんだろ?」



『まあね、でもリアでは見たことなかったから貴重な体験したよー』



太「ま、そんなこと言ってないで早く行くぞ」



『んー』





ねえねえ、あの人達カッコよくない?

ホントだ!でも、見たことない人達だね

でも、一人はここの制服着てるよ?

もしかして、転校生とか?!

きゃー!!やばっファンクラブ作らないとー!!



何か聞こえるけど無視無視…





太「お前、モテモテだな」



『はぁ?神太のほうがモテモテだろ…
てか、俺女だし』



太「ま、顔が中性顔だから男装しても
男受けも女受けもいいんだろうなー」



『ま、どうでもいいじゃん?
さっさと行こうぜー?』



太「少しはデレて欲しいものだ…」



『ん?何か言ったか?』



太「んーん?何も」



『んじゃ、さっさと案内してくれよな』



太「はいはい」





〜理事長室にて〜





『はじめまして夜乃渉です』



理「あら、しっかりした子ね。はじめまして」



『神太さんよりは全然しっかりしてますね』



太「はぁ…」





だってホントのことだし←





理「神太さんも大変ね…
そういや渉くんは何部に入る予定?」



『なんでもいいっすよ多分全部出来るし』



太「確かに怖いくらい出来るもんな」



理「あら、そんな子が
うちの学校に入ってくれるなんて光栄だわ!」



『いえいえ、俺もこの学校に通えることになるなんて
思っていませんでした』





だって、ここは俺にとっては夢の世界だから



通えるなんて夢にまで思ってなかったことだ



だって、二次元と三次元という次元の壁があるから



来れるわけがない



そう思っていたけど



それでも俺は所詮イレギュラーの存在で



ここの世界で生まれたわけではなくて



好きで死んだわけではないし



ここに来れたのは嬉しいけど



総楽や自由が居るのは嬉しいけど



やっぱり向こうの世界に戻りたいと
今は思ってしまう



ここは俺が生きる世界じゃない



そう思って生きてないと
この世界に埋もれてしまいそうで怖い



まだ、あの世界を捨て切れないから…





―――――――――――





太「あ、そいや校内見学してないから行ってくるわ」



理「あらそう?んじゃこれからよろしくね渉くん」



『こちらこそお世話になります!』





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