他校

□おまもり
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「ねー!
ちょいちょい!
聞いてーなっ!」


子供のようにはしゃいで
私に話しかけてきた。

「なーに?」


「ジャン!
ええやろ?」

と言って、目の前には
私の大好きなキャラクターの
ストラップだった。



「あー!いいな!
どうしたの、それ?」


すると、ニノは
自慢げな顔で

「遠征先で、
お土産買う時間あってん。
んで、これ買って
見せてやったら
まりん、絶対に
うらやましがるやろな思うて(笑)」


あー、そういう魂胆ね…。

「もちろん、それは
私にくれるんでしょ?」

ダメ元で聞いたが…


「やらんゎー!
堪忍なー(笑)」


ダメだった…。


もう、これは
1日シカトの刑だな。



「…。」


「まりんー?」

「…。」


「怒ってんねんかー?(笑)」


「…。」


「なんや、
ツンツンしとるまりんって
タコみたいやなー(笑)」


あー、期間延長ー。


私は、それから
そっぽを向いて席についた。


「まりんー?
機嫌直してーな(笑)

ちゃんと、まりんの分もあるんさかい!」


「ほんとに☆?!」


そう言って、
鞄のなかから取り出されたのは


おそらく
さっきみんなに配ってた
クッキーだった。


「これ、
めっちゃうまいんで!
食べてみっ!」


「あー、うん、ありがとう。」



私はそう言って
食べようと思ったが、
チャイムがなってしまったので
とりあえず、自分の鞄にしまった。
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